【イナイレ】信じるココロその8！ (ページ11)

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349話ページ11

他に言葉が出ずに黙っていたら「ぷっ…ふふ…」とAの笑い声が聞こえた。

A「やっといつもの有人に戻った。なんかここ最近おかしかったらさ。私をからかう…それでこそ有人だよ！」

鬼道「お前……Ｍなのか？」

A「違うよ！まあ、このケンカはお預けね。私、疲れたし今から有人と勝負するのはさすがに無理がある。それに負けるのは嫌だし。あ、別に逃げたわけじゃないから。互角に戦えるときにやるからね。覚悟しててよ！」

「じゃ、部屋戻るねー」とAは階段を登って行った。Aが去ったのを見て、春奈は呆れた顔でため息をつきながら俺を呼んだ。

春奈「はぁ…お兄ちゃん！」

鬼道「な、なんだ？」

春奈「喧嘩なんか吹っかけてどうするのよ！これじゃあ一生Aちゃんに伝わらないよ」

豪炎寺「せっかく円堂がいい感じにしてくれたのに、もったいないぞ、鬼道」

佐久間「そうだな。良い機会だったのに」

他のみんなもうんうんと頷いていた。

…………

鬼道「…そんなすぐ素直になれるわけないだろ」

ﾎﾞｿｯとみんなに聞こえない程度で呟いた。

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Aside

部屋に戻ってベットに寝転がった。

A「…バカっ……」

有人が心配してくれてた、とかありえないけど……

一緒に探す……なんて…バカだよ、有人。

探さなくていい。
もう私に関わらなくていい。

きっと、有人は私のこと嫌いになるから。

そう分かっていても、なかなか決心がつかないのはどうしてだろう。

どうして有人や春奈には、本当のことが言えないんだろう。

A「………」

でもわかってる。言えない理由に心当たりはある。

有人と春奈に嫌われて、離れられるのが……怖いんだ。

今も昔も変わらず臆病だね。

今まで散々、私のせいで迷惑かけたんだ。
真実を知って嫌われたっておかしくないよ。

それくらいの事を、私はしたんだから。

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