298話 ページ9
「フンフン〜♪」と鼻歌を歌いながら駅までの道を歩いている(正確にはスキップ)と「おい」と誰かに呼ばれ、後ろを振り返る。
A「どうしたの？」
「お前一人じゃ心配だ。送ってく」
A「え……いいよ、そんな心配しなくても」
「……ダメだ。そう言って迷子になったことがあるだろ」
A「ぅう……」
そう、こんなトゲトゲ言ってくる奴はあいつしかいない。
A「いつになっても私の事は子供にしか見えないんだね……有人」
鬼道「当たり前だ。お前の考えや行動は浅はかすぎる」
A「……」
"当たり前"ってなに？
"私＝子供"ってことが当たり前なの？
……ひどくないですか。
肩を落としながら先を歩く有人の後を歩く。
ずーっと黙って歩いていると、耐え切れなくなったのか有人が話を振ってきた。
鬼道「……なぁ、お前はどうしていつも別れの時に「またね」とか「必ず会える」っていうんだ？」
A「……"出会いは別れ、別れは出会い"って昔、おばあちゃんに言われたことがあるんだ。この広い地球上のどこかで出会えたなら、たとえ別れる時が来ても絶対に会える。この空が続いてる限り……私達は繋がっているんだって。だから「さようなら」は言わないの。もう二度と会えないわけでもないのにそんなこと言われたら悲しいでしょ？」
……二度と会えなくなってから分かること。
「さようなら」って言葉は……ただただ悲しくなるだけだって。
鬼道「……Aらしいな」
A「そう？ありがと……あ、もうこの辺でいいよ」
話してる間に駅に着いたみたい。
鬼道「大丈夫か？」
A「どこまで子ども扱い？私だってちゃんと線の区別くらいつくよ。切符とか」
鬼道「そうか。くれぐれも乗り間違えはするなよ」
A「ねぇ、話聞いてた!?」
有人は昔も今も変わらない。
その笑顔と優しさが私に力をくれるんだ。
A「……じゃあ……またね！」
鬼道「ああ……体には気をつけろ」
A「有人も無理して体調崩さないようにね！バイバーイ！」
有人に手を振って、私は人ごみの中へと駆けて行った。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 76人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「イナズマイレブン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
彩夏(プロフ) - ☆りんご☆さん» ありがとうございますっ！ (2015年12月21日 21時) (
レス) id: 533d608e39 (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - 彩夏さん» コメントありがとうございます!!! ファンだなんて……すっごくうれしいです！友希望大歓迎です！……と言っても、あまりチャットしないんで返信は遅れますが(笑) (2015年12月20日 21時) (レス) id: b6f4ac28f4 (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - はじめまして！私この小説はじめから読んでファンになりました！友希望いいですかー？ (2015年12月20日 20時) (レス) id: 533d608e39 (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - 咲夜 流亜さん» コメントありがとうございます！！ライオコット島って言うんですね！初めて知りました、ご指摘ありがとうございます！これからもこの小説をよろしくお願いします！！ (2015年8月15日 9時) (レス) id: 5bdac4df52 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 流亜(プロフ) - はじめまして！ この作品を最初から読みました！ とてもよかったです それとライオッコ島となっていますが正しくはライオコット島です 更新ガンバです (2015年8月8日 11時) (レス) id: c0aa1f2252 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：☆りんご☆ | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/kakusokana/
作成日時：2015年7月25日 22時
