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上に上がっていくエスカレーター。
沈黙が続く。
おしゃべり、どっちかっていうと得意では無いから別にこの状況も気にならない私。
でも何だか今市さんはそわそわしてる。
そんなことを考えていると
ﾎﾟｰﾝ
という音と共に開く扉。
「Aちゃん？」
「あ、ありがとうございます」
「何食べる〜？あ、お腹すいてないんだっけ？」
「サラダだけで大丈夫です」
「分かった、席座ってて？」
「わかりました、お金これでお願いします」
「いらないよ」
差し出した私の右手は今市さんの手によってまた私の前に戻ってきた。
「でも」
「いーの、座ってて？」
私の言葉を遮って優しい言葉をかけ続ける今市さん。
「すいません、ありがとうございます…」
席について待っていると私の頼んだサラダ。
そして大きいハンバーガー。
「ありがとうございます」
「いいえ、いただきまーす」
大きな口を開けて美味しそうに食べる今市さん。
その姿を見ただけで私までお腹いっぱいになりそうなくらい美味しそうに食べてる。
「あ、そうだ！ドーナツの感想聞かせて！」
「すごい美味しかったです
今度買いに行こ〜って思ってました」
「ほんと！？よかった〜
今度また他の味、あげるね！おすすめのいっぱいあってさ〜どれにしようか迷っちゃうんだよね！」
そう話す今市さんの笑顔が眩しかった。
私のこと、今市さんなら騙したりしませんか？
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作者名：さくら | 作成日時：2017年2月28日 19時
