【イナイレ】11人目のストライカー【名探偵コナン】

33話 ページ35

カタール戦のハーフタイムに入った時、私の携帯が鳴った。



A「ごめん、電話だ……すぐ戻るから!!」



ドリンクを飲んで休憩しているみんなにそう伝えて、私は人気のない場所へ行く。


電話の相手はお姉ちゃん。

……何かあったのかな。
そう思うと同時に、さっき一郎太が言っていたことが頭によぎる。





――『……この会場にもし爆弾が仕掛けられてるって連絡が来たら……真っ先に円堂に言えよ』






まさか本当に……？
震える指を必死に動かして通話ボタンを押す。



A「もしもし…？」

蘭「あ、A！やっとつながった……」

A「なんかあったの？」

蘭「実はね――――――」




内容はこうだった。


今日の朝、郵便受けを見に行ったら犯人からの予告状があったらしい。
その手紙には「前回よりもっと多くの人が爆弾を目のあたりにする」て書かれていた。



A「……つまり、今度はあの東都スタジアムよりも多くの人が集まる場所に爆弾を仕掛けられるってわけだね」

蘭「目暮警部たちは、来月の3日に汐留アリーナで行われる10万人コンサートが怪しいって言ってたよ」

A「汐留アリーナ……」



確か、チラシに「10万人コンサート！」的なこと書いてあったけど……
なんでいきなりコンサートに？


犯人はサッカー用語を日常的に出してしまうくらいのサッカー関係者。
なのに…次に仕掛けるのはコンサート会場……。

おかしい……
予告状に書かれていた「前回よりもっと多くの人達がその場で爆発を目のあたりに」っていうのも気になるし……。



A「……ありがとうお姉ちゃん。少し考えてみる」

蘭「ごめんね、A……。
あまりこういう事に円堂君達を巻き込みたくないのに……」

A「大丈夫、安心して！
もし円堂たちに何かあったら私がなんとかする！」



「それじゃあまた後で」という言葉を最後に通話終了ボタンを押した。
フラッと歩いて壁にもたれかかる。




……このスタジアムじゃない事に安心したけど……。




A「………」






また………誰かが傷つくようなことになるのかな。
そう思うと胸が痛かった。




沈んだ気持ちのまま、私はベンチへ戻った。






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