刃生と感情 伍 ページ38
「ありがとうございますお二人共。この服を着る機会があることを祈っていてください…」
「こらこらこら。普段から着れそうなのを選んだんだから私服として着てくださいよ？」
「ルームウェア買わなかっただけ慈悲だと思って〜」
あのやたらとモコモコキラキラしたルームウェア…部屋着は浴衣が落ち着くと全力で拒否させてもらったあの異世界の服。
その時の攻防を思い出してフラペチーノの上のクリームだけ思い切り吸い込む。…ああ、糖分が染み渡るぅ。
女子力の差をこの数時間で思い知らされた。戦場だったら中傷は負ってる…
「貴女、思ったよりかなり脳筋ですね？いや前から知ってましたけどまさかここまでとは」
今日だけで何度宗三にため息をつかれてしまっただろうか。自覚があるだけに縮こまざるを得ない。好きこそ物の上手なれと言いますし…
「昔はそれなりに女の子してたんですけど…下校中に流行りのパンケーキ食べに行ったりもしてましたし。」
「今の状況が状況だしねー？」
加州の頭にはきっと砂煙のたつ戦場が思い浮かんでいるんだろう。苦笑が顔に浮かんだ。しかし、ふと何かを思いついたような顔をして飲み物をテーブルにおいて身を乗り出す。
「いいこと考えた！女子力のある話題を出そう！鶴丸さんの女子力のために！」
「この人ファッションには興味無さそうですし…スイーツとか？」
割と乗り気に反応した宗三を意外に思ったけど、やっぱり女の子は女子会が好きなものなのかも？
加州はニヤリと今日一の顔を見せ、もったいぶって口を開く。
「古今東西最も女子力の高くなる瞬間、かっこあたし調べ！その名も…恋バナ！」
「こいばな…」
「…ありかもしれませんね」
宗三！？
まさかの事態が発生した。絶対乗らないと思ったのに！
(ナイスパス加州。ここで上手いことやりましょう)
(サムズアップ)
こんなやり取りがあったのも私は知らないわけで。
万年女子高通いで恋バナ耐性ゼロの私はちょっとドキドキしながら話を聞く体勢に入った。
…興味が無いわけじゃないんですよ、これでも女の子やめたわけじゃないし。
「…思ったんですけど、私たちの中でそういう関係にある人いるんですか？」
「俺たち同士はないね。」
「いやにはっきり断言しますね？」
キッパリ言いきられて驚いた。割とみんな生活リズムが違うからプライベートに深く踏み込むこともないと思うんだけど。
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トイプードル - わー！コメント嬉しいですありがとうございます！これからも更新続けていきますので暖かく見守ってください！ (2019年4月2日 7時) (
レス) id: 3116b53546 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 続きが楽しみです！これは、みかつるの予感がありそうで嬉しいです！続きが楽しみです！更新、頑張ってください！ (2019年4月1日 13時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トイプードル | 作成日時：2019年3月25日 12時
