刃生と出会い 弐 ページ30
「遠征部隊に出ている者は私も把握していると思っていだのですけど…？」
「あ、遠征ってのは俺達が使ってるただの例えでさ。海外の歴史保全団体との会合に出てるやつがいるんだ。」
歴史保全団体。
歴史修正主義者からの攻撃を受けているのはこの国だけではなく、アジアやヨーロッパ。アメリカなども同じく交戦を続けている。
特にヨーロッパは国境をかけて争ってきた歴史を持つから、その戦いは混沌を極めているらしい。
その状況を世界で共有し、元凶となっているのを同じ組織と断定して情報共有を進めているのだ。
「初耳です！そんな方がいらっしゃったのですね」
「いっつも忙しそうだからな。今は山姥切長義がまとめ役やってくれてるけど、俺達の事実上のトップはそいつだよ」
国外で多忙を極める同朋。
世界を舞台に走り回るというそのヒトのことが気になった。
「優秀な方なんでしょうね」
「俺もいつからココにあいつが居んのか知らねえんだよなー。気づいたら海外飛んでたし。翻訳機も使わずに世界と渡り合う傑物だぜ」
「何ヶ国語も使い分けているという訳ですか！？」
近代に発明された翻訳機は、付けているだけでほぼタイムレスなく会話できるという上等な代物。それでも肉声に勝るものは無い、と何ヶ国語も習得しているものは少なくないが、それでもかつてより大きくその数を減らしているのは間違いない。
ゲートをくぐり、一瞬の眩しさに目を瞑る。
次に足が踏んだのは、慣れた政府のリノリウムだった。
「と、言うわけで。この後お前を紹介しようと思う。多分鶴丸国永の適性者が出たとこまではあいつも知ってると思うんだが」
「もう6年は前の話ですね」
獅子王は腕を組んでううんと悩み込む。
「ここ数年で一気に緊迫したからなー。最後に会ったのいつだ？4年前くらい？」
だいぶアバウト。
この体になってから、姿も精神年齢も変わらないせいで時間感覚も狂ってきてる気がするのは多分間違ってない。
「過去と現在を飛び回ってますから仕方ないですよ」
「んん〜まあ今日帰ってくるのは確かだしそれでいっか。とりあえず自己紹介の用意だけしといてくれ。二時間後に俺の部屋集合な」
「えっあっそうなりますよね！？了解しました！」
今日帰ってきた忙しい人だししかたないね。そう考えながら頭をフル回転させる。
せめてなんという名前なのか聞いておくべきでした…！
それなら逸話を調べておくこととかもできたのに！
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トイプードル - わー！コメント嬉しいですありがとうございます！これからも更新続けていきますので暖かく見守ってください！ (2019年4月2日 7時) (
レス) id: 3116b53546 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 続きが楽しみです！これは、みかつるの予感がありそうで嬉しいです！続きが楽しみです！更新、頑張ってください！ (2019年4月1日 13時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トイプードル | 作成日時：2019年3月25日 12時
