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神官はAを宥めるように話すが、突然声を発するのを止めた。そして何かを警戒するように目を細く尖らせ、それはAを困惑させるには十分だった
ーードン
後方で爆発音が鳴り響き、大きな砂煙が立ち上ってくるのが見えた
「───オーガだ！！！大変だ！！！オーガが──」
村の真ん中に設置された鐘を力の限り鳴らしながら1匹のリザードマンは叫ぶ。しかし声はすぐに途切れた
その後も声が聞こえることはなく、弓もしくは鉄の塊で撃たれたと推測するのは容易だった
「オーガ…」
目の前で訳も分からず不安げなAを抱きしめながら、神官は忌々しげに唸った
──オーガ
世界最高峰の軍事力と兵器を操る野蛮な帝国。1人1人が名前通り鬼のような戦闘力を誇る者が集う場所
神官の認識はそうだった。後ろから聞こえる乾いた花火のような音─銃声は徐々に音量が上がる。何故こんな小さな何も無い村に、と神官は考えた
「…そうか」
１つ、あった。最高峰の力を得てもまだ力を欲する彼らが執着を示しそうな物が
「A、私の家にある絶対に触ってはいけないと教えたランプがあるね？」
神官は抱きしめていたAの肩を抱き、いつもよりも強く急かしたような声で言葉を発した
Aは驚きつつも、零れそうになった涙を拭って頷く
「あれは古代の邪神、"暗黒神ダークエクソダス"をそれに選ばれた少年ごと封じたランプなんだ」
『邪神…』
「そうだ。単刀直入に言おう、A、あれを持って遠くへ行くんだ」
神官の言葉にAは思わず目を疑った
彼は逃がそうとしているのか、この自分を。悪い予感が脳裏を過ぎり咄嗟に『嫌です！』と答えてしまった
「…もしあれが奴等の手に渡れば事態はさらに加速するだろう」
『消えるなら、皆と一緒が…』
「甘ったれるな！！」
神官から鋭い怒声が発せられると、Aの体はきゅっと縮こまった。神官の手に握られている杖は、力がこもっているせいか震えていた
「お前にプリーストを名乗ることを許そう。我々だけが使える回復魔法ももう十分に出来る。これからは嘘をついてもいい、何としてでも生き残りあのランプをあるべき場所に！」
「嘘をつく」、聖職者として常に正直であれと教えられてきたAには驚きの言葉だった
しかし、もう自分の思いは聞いてもらえないのだろう。やってやろうとAの中に決意が生まれた。Aは黙って頷くと、神官の家目掛けて走り出した
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良子(ラッコ)*(プロフ) - ぴぽさん» 覚えておりますよ!小麦色の方でコメントしてくれた方ですよね、ありがとうございます!クオリティって呼べるほど凄い作品でも作者でもないですが…題名は一番伝わりやすいのがこれかなって思ってつけたので、これから先に変わるかもしれないです。読んでくれてありがとう (2019年5月22日 17時) (
レス) id: 8f91876c31 (このIDを非表示/違反報告)
良子(ラッコ)*(プロフ) - 冷(仮)さん» すみません、貴方様が正しいです!教えて下さり感謝します!話以前に漢字間違いとは恥ずかしい…読んでくれたこと、指摘してくれたこと、感謝します！ (2019年5月22日 17時) (レス) id: 8f91876c31 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぽ - えっと、以前別作品の方でコメントした者です!覚えてますかね…?流石良子さんクオリティー!カッコいいというか、内容が好み過ぎて!とても題名からは想像できませんでしたw (2019年5月21日 22時) (レス) id: 8ec037955c (このIDを非表示/違反報告)
冷(仮) - えっと、最初のページのところで、味方が見方になっています！あっていなかったらすみません… (2019年5月21日 22時) (レス) id: 55c0f94613 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：良子(ラッコ)* | 作成日時：2019年5月14日 19時
