story53___お兄さんとクラゲちゃん ページ9
一方ブラックピンクチームの方は。
疲れた、等の理由でコンブトラックの中央で一休みしていた。
Xブラッドも離れてメンバーと話している様子。
兄がため息混じりで一人、呟いた。
「ったく、カサネくん何のつもりだったのかなぁ。スリみたいにオレのダイナモ持ってっちゃってさ」
そう。カサネくんはハッと何かを発見したような表情になればすぐに兄のダイナモを取って、Xブラッドの陣地の方へ駆けてしまった。
全力を出し切った後だったから後を追う気はあまりなく。
クラゲちゃんもあまりの強さに少しメンタルが弱くなってしまったらしい。
特にダブルエッグとの対面になるとスライドの技術に差があり、負けてばかりだった。
「……お兄さん……ごめんなさい」
クラゲちゃんが兄に目を合わせずそう謝罪する。
自分達があまりにも弱く、サポートできていなかったこと。
それが彼女にとって一番苦痛だった。
兄は一瞬驚いたような表情をするも、すぐに笑顔になりクラゲちゃんの頭に自分の手を置いた。
「相手全員ウデマエXなんだよ？ 勝てるわけないって、
けどそうそうこんな経験できないしね。ちょっとはこれからの試合に意欲的になるんじゃない？」
彼は決してクラゲちゃんのせいにしたり、他のメンバーのせいにもしなかった。
確かにこっちはB帯からのウデマエだからほぼXの自分と相手との1対4のような試合だった。
それでも一度カウントリードは取れたんだ。きっとこれからこのチームは強くなる。
ずっと、色んな試合に出続けて、努力を重ねていけば。
「……おにい、さん……」
「クラゲー！！ お兄さーん！！ Xブラッドの皆様ー！！」
響くあの聞き慣れた声。
振り向けばこっち側にブンブンとダイナモを振り回しながら赤面しているカサネくんの姿が。
Xブラッドの皆様、と聞いてXブラッドも振り返る。
「Aいたのかな？ 行こっか、クラゲちゃん」
「あ、はいっ……！！」
「あ？ っつかマジでヴィンテージどこに行きやがったんだよ……」
「……あっちにいるみたい」
「ホントー？ 一応行ってみよ！」
そして二つのチームはカサネくんがいる所に向かっていった。
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雪部屋 - めちゃめちゃ好きです！！ヴィンテージくんの攻めなんて私得すぎて…！！とっても好きです！更新頑張って下さい！！！応援してます！！！！ (2021年3月22日 14時) (
レス) id: 12fe43d701 (このIDを非表示/違反報告)
らいむ(プロフ) - とても面白いです！ヴィンテージ君攻めますなぁ…これからも頑張って下さい！ (2021年1月31日 18時) (レス) id: 539bd08d32 (このIDを非表示/違反報告)
懐中時計。(プロフ) - テトルさん» コメントありがとうございます(*^^*)とても嬉しい言葉だ……！！ ご期待に添えるよう頑張りますのでよろしくお願いします！ (2020年4月9日 1時) (レス) id: b2c03daaae (このIDを非表示/違反報告)
テトル(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからの物語がすごく楽しみです！ゆっくりでいいので更新頑張ってください!!!!! (2020年4月8日 18時) (レス) id: c973a355bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：懐中時計。 | 作成日時：2020年4月8日 4時
