５７ ページ8
私たちの作戦はこうだ。
まあ、作戦と言っても基山君がさりげなく「部屋に戻ろう」というだけなんだけども。
私が行ってはややこしくなると判断したので私は陰で見てることにした。
・
基「お〜い、晴矢〜。いったん部屋に戻ろうか」
基山君が、それはそれは自然と、自然すぎて逆に不自然じゃないかと思うほど自然に晴矢を誘い出した。
晴「あ、ああ。そうだな。悪いな磯山(イソヤマ)。俺行くわ」
磯「そっか。残念だね。でもここに泊まってるんでしょ？なんなら部屋教えてよ」
基「ごめんね。あんまり一般の人が立ち入れる部屋じゃないんだ。じゃあね磯山さん」
あくまで笑顔でえりちゃんをあしらうと、そそくさと二人は去って行った。
晴「…そういえばAは？」
磯「えっ？」
あ・基「…！！」
基山君を連れて行った私が気になったのかこのバカは私の名前をえりちゃんに聞こえる大きさでつぶやいた。
基(せっかくうまく連れ出したっていうのに…)
基山君は晴矢の問いに何も答えず無言のまま歩くスピードを速くした。
・
・
基「ほんと馬鹿だよね。空気読めないよね。馬鹿だよね」
晴「馬鹿２回言うなよ」
基「僕があの場から最高にうまく連れ出してやったっていうのに晴矢は最後に地雷を残していくんだから」
晴「は？なにしたっていうんだよ俺が」
ヒロトはあきれ顔で晴矢を見つめ、その後鋭いまなざしで言った。
基「あの時夏加さんの名前を出したことで彼女が磯山さんの敵意を買ったかもしれないってことだよ」
晴「…あ、あー。そういうことか。…でも敵意を買ったところで何かされるか？」
基「晴矢は磯山さんの性格がさっきで十分わかっただろ」
晴「…でも何かすると決まったわけじゃ…」
基「そうだよ。僕だってできるだけ疑いたくない。でも…今までいろんな女子を見てきただろ。僕らと関わった女子たちがどんなだったか…」
晴「…そうだな。気を付ける」
・
・
磯(あ、見つけた)
えりは木の陰に立っているAを見つけた。
磯「ねえ、―――Aちゃ―――」
涼「久しぶり」
えりの声は涼野風介によってさえぎられた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 26人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
海野莉那(プロフ) - ちーぼーさん» ありがとうございます！ドキドキしてくれると書いた甲斐があります！がんばります！ (2016年8月5日 15時) (
レス) id: 6de7cda624 (このIDを非表示/違反報告)
ちーぼー - すごくドキドキします! これからもがんばってください! (2016年8月4日 19時) (レス) id: 53182a88bc (このIDを非表示/違反報告)
海野莉那(プロフ) - クレマチスさん» 返信遅れてごめんなさい！！ありがとうございます！超ド級のキュンキュンを目指してがんばります！ (2016年6月19日 11時) (レス) id: 6de7cda624 (このIDを非表示/違反報告)
クレマチス - すごくキュンキュンしました！！ (2016年5月29日 23時) (レス) id: 87bfc2f468 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：莉那 | 作者ホームページ：http://blogs.yahoo.co.jp/haruhi_0204mind
作成日時：2015年9月16日 14時
