＊私立雪坂高校＊‥深澤こころのノート。（紫）

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「今から〜このCDを開封していきまーす。





‥とか言って。」



自分で言ってて恥ずかしくなるからやめよう。部屋に一人、開封動画風に言ってみるくらいにはウキウキしていて。

冷静な自分と戦っていて、自分でも最近情緒どうなってんの？って思っちゃう。





「おぉ〜」




中身を取り出すと、バンドだからかあんまり本人の写真とかはなく、シンプルなものだった。CDを取り出してセットする。全5曲のミニアルバムらしい。



1曲目からオープニングに相応しい明るい曲。これ、ホールで演奏していたやつだ。ギターが軽快なソロを演奏したあと、橋口さんの声だけになる。



「ふぁ〜〜‥やばすぎる」




ため息かなんかわからない声まで漏れ出す始末。ほんとに声良き！クッションに顔面を埋めて、一階からうるさいと怒られないように気持ちを爆発させる。



2.3曲と続けて聴くうちに気づいたことがある。


作詞、作曲が橋口さんと思われる。Aの文字がアルファベットで表記されていた。

あのビジュアルで、あの歌声で、作詞と作曲してるとか我が推し神かよ★





4曲目も聞いて、次がラストになって、少しだけ寂しくなる。歌詞カードをめくる。



ん‥？






「‥出席番号32」




‥？俺32番だよ？橋口さんの後ろだから。




作詞、作曲はもちろんAとアルファベットで書かれていて、橋口さんが作ったものだった。




スイッチを押してイントロが流れてくる。

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