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Watanabe side.
お風呂を上がり、部屋に戻るため、
扉の前に立つ。
‥もう寝てる？
‥着替えたりしてないよな？
なるべく女子とは関わらないと決めてから早7年が経過しようとしている。
一度だけ、落ちたハンカチを拾って、とんでもないめにあったし、もう全てに嫌気がさしていた。
はずだったのに、
柳Aはなぜか俺に普通に接してくる。
自意識過剰な言い方だけど、
こいつまじで俺に気がないのか？と、
何度か思った。
「え」
待って、どういう‥？
部屋に入ると、まあまあ明るい部屋に大の字で寝ている柳。しかも、髪の毛濡れてんじゃん。乾かせって言ったのに。
とりあえずもう一つ明かりを消して、間接照明だけにする。
寝息をたてる柳を横目にドレッサーでスキンケアをする。
こう見ると、柳って、めっちゃ小顔。
身長は俺よりも小さいから当たり前かもしれないけど、全体の作りが華奢だ。
普段まじまじと女子を見ることもないから、なんとなくそちらに目がいってしまう。
佐久間が言ってたパジャマ。
めっちゃ可愛いんだよな。
たしか‥あぁ、そうSnow Manコラボのやつ。俺も欲しかったやつ。
そういう会話を楽しく出来る佐久間が羨ましかった。
もっと
色んなことを話せる関係になれるだろうか。
『ん‥』
「っ‥？！」
急に動いた柳にびっくりする。
『‥んあ、翔太？』
「お、おう。」
お風呂上がったの〜？と、聞く寝起きの柳がいつもよりシャキシャキ感が減っていて、ふにゃふにゃで可愛い。
可愛い‥？
いや、違う違う！間違えた。
何いってんの俺。
「柳、髪乾かした？」
『んー、あ、そう、ドライヤー忘れて〜‥』
「ちょ、」
目を開いたり閉じたり。
まだ、半分寝ているのか、ちょっとゆらゆら揺れている柳が、バランスを崩して前に倒れてくる。
『‥お、』
「お、じゃねぇよ。‥大丈夫？」
『‥ごめん‥今、目ぇ覚めた‥っ』
倒れ込んできたベッドの前にすかさず入り込んで、落ちないようにブロックする。
結果、柳が俺の胸元でストップした。
めちゃくちゃパッチリした目が俺を捉えていて、俺に顔がめり込んでいて。
『‥いはいっ、！』
ほっぺを摘んでみる。喋れてないし。
「乾かしてあげる。座って。」
そう言ってめり込んだ身体を元の位置に戻してやる。
『え、いいん？』
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作者名：rinao | 作成日時：2024年3月1日 9時
