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「おーい、ふたりとも時間だよ〜」
『「はーいっ」』
阿部ちゃんに呼ばれて、気づけばガッツリ4時間色つけ作業をしていたことに気づく。
「食品の買い出しは舘さんと照で行ったよー。」
二人が先に作業が終わっていて、車で買い出しに出発したらしい。
「じゃあ、風呂入ろうか、順番にっ！」
ふっかが俺から入る〜！と、部屋に荷物を取りに行く。
「ある食材は使って良いって。」
置き手紙？を読みながら阿部ちゃんがつぶやく。
『じゃあ、わたしが何かキッチン仕事しよかな。』
「おっけー。なんでも手伝うから言ってね！」
あんまり力仕事で役に立てないやろうし、やれることをやるには今しかないかなと、ここで手をあげた。
キッチンに入って冷蔵庫を開ける。
結構食材あるやん‥。
初日の夜ご飯は、行きの車で誰かが言った焼きそばに決定していた。
『とりあえずきゅうり‥』
お酒を飲むだろうし、浅漬けでもつけとくか。
居酒屋バイト歴、3年目。厨房を任されることもあったからきゅうりくらいは手慣れたもんで。
「おー。きれいな蛇腹。」
『びっくりした、阿部ちゃん。』
キッチンカウンターの向こう側から急に顔が出てきてびっくりする。
「よっ、」
『よ。』
次お風呂に入るらしく、待ち時間が発生したみたいだった。
「どう？ゼミ。やってけそう？」
『あー、うん。みんな、良い人やし、ありがたいことに。』
「そっか、なら良かった。実際、女子ひとりってしんどいだろうし、どうなんかな、って心配してたから。」
『ありがとう、そう言ってくれるだけで嬉しい。』
「なんかあったら言ってね。」
翔太の、いろんなことが気になっていた。
阿部ちゃんに聞けば本人に聞かずに解決することは結構あるんじゃないかと思う。
でも、やっぱり本人から聞くのが筋かなあと思ってやめた。
じぃっとこちらを見ている阿部ちゃん。
『ありがと、また思いついたら言うわっ。』
「あ、お風呂空いたっぽい！」
『はーい。いってらっしゃい。』
ふっかが思ったよりも早く上がったみたいで、もう順番が来たみたいだ。
もっと話したかったのにねー、とお風呂に移動する阿部ちゃんがちょっとかわいかった。
『よし、次は』
きゅうりは塩昆布と一緒にタッパーに入れる。
可愛かった、と、思っていたけど。
「ねえ、、」
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作者名：rinao | 作成日時：2024年3月1日 9時
