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「と、いうことは?
Aの隣の部屋に佐久間さんが引っ越してきて。
鍵を落としたのを助けたAのことを、鍵を見つけて届けに来た阿部さんがAが佐久間さん目当てだと思ってやり合った…」
『まあ、そんなところ?なのかな、』
「…佐久間の身の回りに危険があって…
何度か引っ越していることを相談されていたので、過敏になってしまってて。
当の本人は大丈夫大丈夫って言うんですけど。大事な時期だし、トラブルは勿論、佐久間が怪我とかしたらって心配で。」
ごめんなさい。と、再び頭を下げられる。
『そんなことがあったんですね…』
だからあんなにピンと張り詰めた空気だったんだ。
阿部さん、さっくんを心配した結果だったんだ。
「あ。阿部さんちなみにAは、
本当に失礼なんですけど、Snow Manさんのこと知らなくて。」
「え?!
あ。いや、自分でえ?とか言ったらなんか嫌な感じですね‥」
『いやいや!すごい人気だって聞いてます、あの、テレビが壊れていて、軽く三年くらいなんですけど…』
「あ、デビューとほぼ重なってる…」
『すみません、ほんとに。』
「いやいや阿部さん、俺らも知らんの?!ってなりましたから」
『あ、じゃあ阿部さん。』
「え」
『とりあえず…今聞いた話、全部知らなかったことにします。』
「えっ、」
『さっくんの事情を勝手に知ってることはよくないですよね。ただの隣人だし。』
「え、でも、」
『これからも適度な距離感で隣人するので。』
「A…」
「わかりました。こんなことお願いするのはむしが良すぎるのはわかっているんですけど…
もしも。佐久間からなにか頼ってきたりしたら…その時はお願いできますか‥?」
『はいっ、もちろん。なんかあれば。』
「ありがとうございます!あ、これ」
『えーと』
「連絡先です。なんかあったら連絡してください。」
『ん〜』
それはあまり良くないかも?と考える。
「俺も、ただの阿部亮平としてです。」
『…わかりました』
阿部さんとの連絡先を交換して、控室を出た。
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作者名:rinao | 作成日時:2024年1月19日 5時