病弱なJUMPくん 〜辛いね、しんどいね〜

ごめんね…２ ページ10

涼介side


次の日。

まだ少し怠いけど、昨日より全然平気！

そう思っていたんだけど…

いざダンスレッスンが始まると、体の怠さが急に増してきて。

次第に目眩も出てきて…

…バタッ

雄「山田！」

ターンしたところで力が抜けて、倒れてしまった。

またやっちゃった…

雄「大丈夫！？」

慧「まだ本調子じゃなかったんだね…また明日にしよっか」

結局この日もレッスンが延期になってしまって…

次こそは、絶対に迷惑をかけないようにしよう。

そう思っていたのに…


次の日、また次の日と、レッスン中に倒れてしまって。

そろそろ音楽番組の収録もあるから、振りも覚えなきゃいけないのに…

俺のせいで、なかなかレッスンが進まなくなってしまい、皆に対して申し訳ない気持ちでいっぱいだった…



大貴side


最近、山田は体調が優れないらしく、レッスンの度に倒れてしまうということが続いていた。

もちろん、皆心配してる。

してるんだけど…

だんだんと、ある感情が芽生え始めてしまった。

雄「…どうなんだろうな、山田」

圭「心配だけど、でも…あれだけ頻繁だと、ちょっとだけ…」




わざとなのではないか…？




もちろん、あれだけ熱心な山田だから、そんなこと信じたい訳じゃない。

けど…確かに最近、倒れる頻度が多すぎる。

光「そう思っちゃうよな…」

裕「…今日も倒れるのかな…？」

今は、山田以外のメンバーが楽屋にいる。

山田は仕事で少し遅れてしまうらしいんだけど…

今日は、ちゃんとレッスン出来るかな？

もし…もしだけど、何らかの理由でやりたくなくてわざと倒れているんだとしたら…

振り払いたくても振り払えない疑惑。

楽屋がシーンと静まり返る。

侑「…もし今日も倒れたら、さ」

沈黙を破ったのは、知念。

俺を含め、皆が知念に視線を向けた。

侑「１回…スルーしてみない…？…疑いたくはないけどさ…」

あれだけ山田のことを知ってる知念だから、こんなことをするのが酷なのだろう。

知念は複雑な表情をしていた。

宏「…それが一番かもな…貧血とかなら、しばらくすれば治るだろうし…」

薮くんも、苦痛の表情でそう呟いた。

…ちょっとだけ。

ちょっと、確かめるだけ…









この行動に後悔するのは、まだ先の話。

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