余命宣告21日目 ページ21
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「俺は今でもお前が好きだ。A、もう一度付き合って欲しい。」
「……無理だよ。遅すぎるよ。勝己は私を邪魔者扱いしたじゃない！」
気付くと私たち四人は事務所へと戻っていた。
そりゃあ私だってやり直せるものならやり直したい。でも無理なのだ。やり直したとしても私は死ぬ。そんなのお互い辛いだけだ。それなら私に大切な人は要らない。
「だよな。最後まで迷惑かけてごめんな。」
勝己はそう言って自嘲気味な笑顔を浮かべた。そして自分の事務所へと帰っていた。これからは一生。勝己に会うことは無いだろう。
「……A。」
そうだ、ショートと佐羽の存在を忘れていた。もちろん、今回こんなことを起こした佐羽にはこの事務所をやめてもらう。元々クビにする予定だったし、それが早まっただけだ。
「ごめん。ちょっと一人にさせて。」
「あぁ。分かった。」
私は頭の中で整理をしながら佐羽夏鈴の紹介状を書いた。勝己の気持ちは素直に嬉しかった。でも、それ以上に自分が死んだあとの不安が大きい。
だってあと半年前後の命だ。いつ灯火が消えるか分からない状態で付き合っても、本当にお互い苦しいだけだ。私には気を使われることも、気を使いながら付き合うことも出来ない。
「はぁ。死ぬなら早く死にたい。」
でも、神様は意地悪で、そう簡単に死なせてくれなかった。
「Atom、ショート！笹千原通りで敵が出現！ヒーローが応戦するも困難を極めています。直ちに向かってください！」
「分かりました！」
私たち二人は現場へ急行した。そこには異形型敵。通行人などのヤジからは“バケモノ”“悪魔だ”等と誹謗中傷の言葉が投げ込まれる。この人だって好きでこんな個性になったわけじゃないハズなのに。
私だって好きでヒーローになったわけじゃない。今でも仕事といえど敵を倒すのには躊躇する。
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Nao(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます！期待を超えるくらい泣かしてみせますね笑 (2020年1月21日 9時) (
レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - うわ〜。これはいい小説な予感がします。最終回で泣いてしまうかも、更新待っています。 (2020年1月20日 23時) (レス) id: 75cba6923f (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - kagamikoto08さん» そうなんです！！爆豪が元カレでここから色々展開させていく予定なので楽しんでみて貰えたら嬉しいです！ (2020年1月18日 10時) (レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
kagamikoto08(プロフ) - 余命宣告悲しいけど、１３日目にして爆豪が元彼って驚きました！ (2020年1月18日 10時) (レス) id: cbbf42e28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nao | 作成日時：2020年1月15日 22時
