余命宣告16日目 ページ16
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「ここ、は？」
「気ぃ付いたか。病院だ。」
「そっか。迷惑かけてごめんね。」
「っ！……あぁ。迷惑だ。」
おかしい。勝己にいつもの威勢の良さがない。私の腕には点滴の針が刺さっている。勝己の隣には主治医が居た。そっか、私あれから倒れて……。
その状況で私は一瞬にして察した。
「勝己、全部聞いたの……？」
「あぁ。お前なんでヒーローなんて続けてんだ！！」
今にもこの病院を爆発させそうな勢いの勝己。だよね。そうなるよね。ごめんね。また迷惑かけちゃってるよね……。
「私はもう大丈夫だから。帰っていいよ。迷惑なんでしょ？私がいると。」
そうじゃねぇ……そう言って俯く勝己。じゃな何よ。
「何よ！哀れだなって笑いに来たの！？」
家族もいない上に膵臓癌になってお前はやっぱり一人でいる運命だって！笑いにきたの！？笑いたきゃ笑えばいい。私だって笑いたい。
こんな状況になって。頼れる人もいない。半年後には死ぬのだから。誰にも頼りたくない。
「もういいから帰ってよ！！」
「帰らねぇよ。」
そう言って私の手を握る。勝己の手は暖かくて、生きていると思わせてくれた。どうして？あんなにキツイ事私に言ったのに。なんで勝己はこんなに私に優しくできるの？
「嫌だ……死にたくない……。」
「死なねぇよ。」
目から頬に一粒の涙が伝う。目の前がボヤけていく。それは私が初めて認めた感情だった。死にたくない。
それから私は点滴が終わり、家に帰った。そのままじゃあね。バイバイと行きたかったのに……。
「何これ！」
私の家の鍵が壊されていた。
「……勝己でしょ！」
「仕方ねぇだろ。お前が危ないって時に悠長に鍵の救急車なんて呼んでられねぇだろ。」
たしかに。それはそうだ。
その後、鍵の修理ではなくドアの建て替え工事になったことは言うまでもない。
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Nao(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます！期待を超えるくらい泣かしてみせますね笑 (2020年1月21日 9時) (
レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - うわ〜。これはいい小説な予感がします。最終回で泣いてしまうかも、更新待っています。 (2020年1月20日 23時) (レス) id: 75cba6923f (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - kagamikoto08さん» そうなんです！！爆豪が元カレでここから色々展開させていく予定なので楽しんでみて貰えたら嬉しいです！ (2020年1月18日 10時) (レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
kagamikoto08(プロフ) - 余命宣告悲しいけど、１３日目にして爆豪が元彼って驚きました！ (2020年1月18日 10時) (レス) id: cbbf42e28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nao | 作成日時：2020年1月15日 22時
