Anniversary.6 ページ6
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それから焦凍くんと気まずくなった。私は1週間入院する事にした。そう、私は逃げている。心配してくれている人から背を向けて。でも焦凍くんはいつも面会時間が終了するまでいつも横にいてくれた。
会話は無いけど、それだけでも嬉しかった。それと同時に日に日に辛くなって行った。焦凍くんと顔を合わせるのが辛い。会いたくない。そんな思いが込み上げてくる。
ついに私は面会謝絶をした。
「彼氏さん、いつも来てくれてますよ？本当に会わないんですか？」
「はい。」
食事を運んでくれている看護師さんが告げる。私と会う時間があるなら、私なんか忘れて新しい人を作ればいいのに。そう思う反面、本当は死んでも忘れて欲しくないと思ってしまう。
天邪鬼すぎる。
そしてついに退院当日、焦凍くんは迎えに来なかった。あぁ。結局見放されたんだ。退院おめでとうございます。そう言って病院玄関まで見送ってくれる。
ありがとうございました。お世話になりました。と一礼して、私はゆっくりと歩き出した。バスには乗りたくない。タクシーも使いたくない。ここからマンションまで歩けば30分はかかる。
でも私は何となく歩きたい気分だった。一歩、また一歩と踏み出す足。それに比例するかの様に溢れていく涙。それは止まらなくなり、私は声を押し殺して泣いた。
「A！！！」
そんな時だった。遠くから声がして、振り返ると焦凍くんが全力で走って来ていた。
「遅くなっちまった。すまん。」
そう言ってこっちに向かってくる焦凍くん。あんな事した私に優しすぎるよ……。そう思いながらも身体は言うことを聞かず、焦凍くんの姿を見た途端焦凍くんの方へ走り出していた。
「帰ったら渡してぇもんあるから。」
「……わかった。」
可愛くない返事が口から吐き出される。本当は遅くても来てくれて嬉しいよ。って素直に言いたいのに。
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Nao(プロフ) - 桧さん» 素直な感想ありがとうございます！思わず笑っちゃいました笑 (2021年9月13日 22時) (
レス) id: 5e22ad68da (このIDを非表示/違反報告)
桧 - 好きです。 (2021年9月11日 14時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - シュラスさん» ありがとうございます！！嬉しいです！ (2020年2月9日 15時) (レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
シュラス - とても良い小説でした！もっと書いて欲しいです!！他の小説も、勿論読みます！ (2020年2月9日 14時) (レス) id: 7e1b00660a (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - ももさん» 夢主ちゃんとの子供ですよー！細胞を冷凍保存していたので、それを解凍して人工授精させて、代理出産と言う医療法が実際にあるんです。それを使わせていただきました。 (2020年2月1日 10時) (レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nao | 作成日時：2020年1月21日 23時
