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短編:やらしいお兄さん達のお戯れ。 ページ32

亀甲「楽しそうだね、青江君」


藻まみれの顔で微笑んだ青江は亀甲の方を見て、小馬鹿にするように言った。


青江「おや、亀甲君。どうしたのかな?羨ましいのかい?」


確かに羨ましい。
罵倒されながら池にぶち込まれるなんて最高のご褒美だ。
しかし青江のその態度にどこか納得がいかず、こちらからも少し噛み付いてみる。


亀甲「そりゃね。でも君こそ嬉しそうじゃないか。君も僕と同じなのかい?」

青江「君と同じにはされたくないなぁ」


亀甲は、にやりと笑って言った。


亀甲「もしかして、Aちゃんだから、かな?」

青江「…どうだろうねぇ」


青江はそうはぐらかしながら、池から完全に這い上がって顔の藻を払った。
そして、着ていたジャージの前を開けて堂々と胸板を露出させると続けて言う。


青江「まあでも、見境がないわけじゃないよ。君みたいにね」


なんか、いちいち余計なんだよなぁ。

そんな思考が亀甲の脳裏をよぎった。
確かに誰にいじめられてもそれはそれで歓迎なのだが、やはり人の好みというものはある。


亀甲「それ、割と馬鹿にしてるよね?」

青江「さあ?」


亀甲は察した。
たぶん、青江にいじめられるのは好きじゃない。


堀川「あ!ちょっと!何ですかそのジャージ!」


池の向こう側から、堀川が駆け寄って来た。
青江のジャージはびしょ濡れで、ところどころが緑色のまだら模様である。
偵察値の高い堀川の目には、遠くからでもその惨状がしっかりと映ったらしい。


青江「すまないね。こんなに、ぐしょぐしょでぬるぬるにしちゃって…ジャージのことだよ?」

堀川「何言ってるんですか、早く洗いますよ!歌仙さーん!洗濯物追加でーす!」


青江はそのまま堀川に手を引かれて、浴場の方へと去って行った。
取り残された亀甲は、ふとAの所へ行こうと考える。

早く行っておこう。青江君がいないうちに。

そんなことをふと思った。
非常に自分らしくない。
何なのだろうか。取られる前に取っておきたいなんていうこの変な感情は。

まあ、人の精神なんてそんなものだ。複雑で何が何だか分からないものなのである。



〜追記〜

村正とかいう新キャラのせいでこの短編の「やらしいお兄さん」の括りに追加しなきゃいけない気がしてきてもう短編じゃなくなる可能性が出てきて脳内huhuhuで溢れてパーリナーイ(疲弊

短編:やらしいお兄さん達のお戯れ。あ←23☆審神者視点☆



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設定タグ:刀剣乱舞 , とうらぶ , 女主   
作品ジャンル:アニメ
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りなほ@受験生(プロフ) - ありがとうございます(`・ω・´)私自身青江クラスタなのでそう言って頂けるとホントウレシィ… (2016年12月18日 0時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
腐り始めた豆腐 - ↓青一江じゃないです。アオーエです。 (2016年12月17日 20時) (レス) id: 20ecaa2ed9 (このIDを非表示/違反報告)
腐り始めた豆腐 - もう……本当にこの小説大好きです(笑)寿も東も夢主も大好きだぁー!!東の本丸の青ー江が好きすぎる。更新楽しみにしてます! (2016年12月17日 20時) (レス) id: 20ecaa2ed9 (このIDを非表示/違反報告)
りなほ@多忙(プロフ) - この話は割と寿中心なのです( ˇωˇ )トラブルメーカーェ…グラサンは大爆笑でした (2016年11月1日 23時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
白鶴(仮)@プリンは犠牲になったのだ - 寿…お馬鹿さんですか、お前は……  グラサンwwそういやそうだったwwwww (2016年10月31日 14時) (レス) id: 064ce5e387 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:そると | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年9月19日 21時

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