86 ページ5
審神者の顔に、表情は無かった。
ただ、目に異常な程の殺意が宿っているだけだった。
結「あらぁ、やる気ナノ？それじゃ、じわジわ嬲り殺シてアゲる」
結の体は、時間遡行軍と同じように紫色の靄に包まれる。
そして、ぎらぎら光る目を審神者に向けながら、地面に落ちていた一振りの太刀を拾った。それは、かつて寿に使えていた燭台切のものだった。
審神者「うああああああああああああああっ!!!!」
審神者が叫びながら駆け出すと共に、時間遡行軍達も動き出した。
A達はそれらから審神者を守り、応戦するべく時間遡行軍に立ち向かった。
Aは襲い掛かってきた短刀を包丁で受け止め、すかさず素手で相手の身体を掴む。それを地面に叩き付けるようにして引っ張り、首を狙って包丁を振り下ろした。
強い手応えと共に、短刀は破壊された。
時間遡行軍の方は何とかなりそうだったが、問題は審神者だった。
審神者「殺す…殺す、殺す殺す殺す!!!」
結「アら、酷いワネぇ。あなたハ私の心も、体モ、全部ヲ愛しテくレタ。そうでしょ…ね？」
審神者「違う！お前は、お前は結さんじゃないっ！」
結「そんなこと言わないで、あなた。私よ、結よ。ほら、こっちを見なさい」
審神者「…っうあ、ああああああ!!!」
審神者は、結に翻弄され続けていた。
殺すと叫んではいても攻撃だけはせず、結の振り下ろす太刀を受け止めることしか出来ないでいる。
あくまで結は審神者の愛した人間。その人間と同じ姿をされてしまえば、殺せないのも当たり前だ。
鶯丸「ちっ…A！平野！主の援護に当たるぞ！」
見兼ねた鶯丸がAに呼び掛け、Aと平野は審神者の方に駆けよろうとした。
しかし、突然A達の体が、まるで漬物石を背負わされているかのように重くなった。
長曾根「危ないっ…！」
背後で、刃がぶつかる音がした。
いつの間にか時間遡行軍に背後を取られていたらしい。寸前で長曾根が受け止めてくれたが、長曾根も立っているのがやっとであるようだった。
また神通力か。
そう思ったが、時間遡行軍達の動きは止まるどころか速くなっている。一体どうしたのかと思っていると、何やら様子の変な審神者が目に入った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 169人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
篠屋裕季(プロフ) - 突然すみません！誤字を見つけましたので報告させていただきます！虎撤の兄貴の名前がミスってます…(＞＜)『長曾根』ではなく『長曽祢』です！このコメントは消して下さっても構いません!!どうか訂正をお願い致します!! (2017年12月23日 16時) (携帯から) (
レス) id: f2dc7330c9 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - 狂華さん» お返事遅れてすみません(汗)応援ありがとうございます！('ω' )三( 'ω')頑張ります (2017年10月8日 12時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
狂華 - 凄く楽しく読ませてもらっています！私も受験生なので息抜きにさせていただいています！無理せず更新頑張って下さい！ (2017年9月26日 0時) (レス) id: 8c5a9a8c33 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：そると | 作者ホームページ：
作成日時：2017年9月23日 14時
