私と犬くんと執事くん。 (ページ2)

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「…ま、お嬢様！！」

『んぅっ眠いぃ！』

「起きてください。遅刻しますよ。」

いやいや目を開ければ目の前に那須の顔

『ちかっ』

「やっと起きましたか。」

なんだかんだ言ってこいつ顔整ってんななんて思っていると

「ボーとしてないで早く支度してください。」

『なすぅー私準備してー』

そういいくっつけば

「や、やってあげますからっ、離れてくださいっ」

思いっきり那須が離れた

『なーに、そんなにびっくりしてんの』

「いや。」

那須の顔が赤いような

『あ、遅刻しちゃう。早く準備して！那須！』

そういい私はベッドを降りて制服に着替え始める

「おおおおじょうしゃまっ！！｣

『しゃま？』

バカにしてみる

「お、お嬢様。私出てくのでその後着替えてください。」

『別にいいじゃん、いつものことでしょ』

「いいから！」

『変なの。』

「お嬢様って馬鹿ですね。」

『は？！』

「そんぐらい、察してください。」

真っ赤な顔を隠すように俯き、部屋を出ていく那須。

『変な那須。』

ドアの向こうでは、

「そんなことされたらドキドキとまんないっつーの。」

那須の呟きがお嬢様に、届くのはまだまだ先の話。

『なすぅー！着替えたー！学校いこう！』

扉の向こうから元気な声が聞こえる。

僕も制服に着替えお嬢様を迎えにいく。

これが僕らのいつもの朝

家では執事

学校では幼馴染のふり

近すぎて見えなくなった気持ち。

お嬢様は馬鹿だ。

NEXT…はるん