おかえり ページ5
「『我ら運命の救済者。汝の魂よ解き放て！Purifies！！』」
私達が呪文を唱えると少女は苦しみ始めた
私は今すぐ駆け寄りたい気持ちを押し殺しその光景を見る
ht「これ厨二チックでちょっと恥ずかしいね」
それはいわないお約束
？「うぁあ……あ"あ"あありが..とう」
風に吹かれ舞い散るように少女は姿を消した
その顔には満足そうな笑みがあったそう
『美少女の笑顔プライレス』
ht「ダーリン浮気？？」
『、、、』
やっべ
私は目を見るのが怖くなりひとらん先輩から視線を逸らす
少女のいたところにはさっきまでなかった瓦礫の山が無造作に転がっていた
少し焦げた跡もある
あぁあの子は
『下敷きになったんですね』
目を擦り潤んだ瞳を誤魔化した
泣いては駄目だ
弱みなんて男にみせるものじゃない
ht「そうだね。ここって昔大きな火事が起きたんだって、オスマンが言ってた」
『え』
待ってマンちゃんの知り合い……
頭痛い
『まぁ取り敢えず出口に向かいましょ』
そう言えばここが暗闇の中なことを思い出したひとらん先輩は私の手を素早く握り再び出口に向かい始めた
道中の会話は少ない
『すいません。さっきから気になってたんですけど、ダーリン呼びはちょっと辞めてもらえますか？』
ht「ダーリンはダーリンでしょ？？」ｽﾝｯ
おい、圧かけてくんな
じーっと私が顔を見つめると、ひとらん先輩はふふっと笑いながら「なぁに」と言う
『……せめて2人っきりの時だけでお願いします』
妥協案を出した
ht「しょうがないなぁ」
またあの目だ
どろりと濁った瞳
前世で嫌なほど向けられたその視線に嫌な汗をかく
大丈夫大丈夫
いざとなったら急所
御守りのようにポケットのペンを握り締めた
注意を怠るな
常に思考を止めるな
止めて行き着く先は人権の死のみなのだから
ーーー
扉についた
あとはここから出るだけだ
『？』
振り返れば、目に映ったのは細長い木が一本描かれた大きな絵画
しかし、その細長い木がぽきっと折れていた
ht「ダーリンどうしたの」
『いや、あの絵画の木が折れてるの』
入った時とは明らかに違う絵画に驚いた私を見てひとらんは首を傾げた
ht「ん？タイトルには【おかえり】だってここから入るのに変なの」
説明欄を見た
そこにはおめでとうという文字
『…』
もう暫く美術館はこりごりかな
ーーー
糸杉の花言葉 死 絶望
フラグが折れてよかったね
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璃奈(プロフ) - YoMoKaさん» 、コメントありがとうございます。お褒めに預かり光栄です！これからも期待に応えれるよう頑張らせて頂きます(*･ω･)*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2月26日 19時) (
レス) id: d92715a68f (このIDを非表示/違反報告)
YoMoKa(プロフ) - 書くのとても上手ですね!次も楽しみにしてます。 (2月25日 22時) (レス) @page40 id: ee93cd9c18 (このIDを非表示/違反報告)
璃奈(プロフ) - 匿名のヤツさん» 匿名のヤツさん、コメントありがとうございます。初めてコメント、喜びで胸がいっぱいです！！これからも頑張りますので最後まで見守ってくれたら嬉しいな (9月12日 23時) (レス) id: d92715a68f (このIDを非表示/違反報告)
匿名のヤツ - コメント失礼します！めっちゃ面白いです！楽しみにさせて頂いております！ありがとうございます！ (9月12日 22時) (レス) @page31 id: 4d5241d02c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃奈 | 作成日時：2023年6月10日 14時
