帰してくれ！！ (ページ44)

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:(´◦ω◦｀): 　視点ht ページ44

ht「もうヤダ…(´；ω；｀)」

遠足でこんな美術館行くなんて聞いてねぇ！！

さっきまで学生で賑わっていた部屋が突然停電した
そして変な放送が流れた後、忽然と大先生達が姿を消し、俺はスマホ片手に震えている
後で絶対に大先生殴る……っ！！！そう胸の中で決心を固めていたら扉の前に着いた

辺りは時計の秒針の音が響くほど静まり返っている
涙目になりながら、俺はこの部屋から出るために扉に手を掛けた

でももし目の前に放送でいっていた幽霊がいたら？
そう思うと冷や汗が流れ、手が震えた

俺は意を決して扉を開ける

ht「オラァ！」ドンッ

？「危な！！」
何かがいる

ht「うぁっぺぴぴぴぃぃ！！」
俺は悲鳴をあげた

？「いや、驚き方のクセ強」
急にライトを向けられて眩しい
俺は反射で刀を構える

ht「えっ無理幽霊？？」
やだやだやだやだやだやだ
無理無理無理

？「違うわ！！ていうか、銃刀法違反やろその刀……！！何で遠足にそんなん持ってきとるねん」
鈴を転がすような声が届き、俺は我に返る
前を見ると肩くらいの黒髪を持つ女子生徒が呆れた目をして俺を見つめていた

ht「本物じゃないから大丈夫。問題ないよ」
俺が怖がらせないようにそっと近づけば、女子生徒は更に後ろに下がった
これが心の距離……

？「いや我々高校まじで格好自由すぎやろ。てか、あんたが白い影？なら私、今から全速力で逃げさせてもらうけど？」

ht「違う違う！俺の名前は市人(いちひと) 欄欄(らんらん)。皆んなからはひとらんって呼ばれてる。断じて白い影なんて名前じゃないよ」

俺は慌てて否定する
ん？白い影……確か放送で言っていた幽..れ...い？

？「その格好紛らしいねんて」
じとりと訝しむような目を向けられた

ht「う''ぅ…ｸﾞｽｯごめん」
俺は泣いた
俺、幽霊なんかじゃないもん！！