相方の余命は1ヶ月。【スカイピース】 (ページ2)

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発覚 2 ページ2

…あれから、何時間だったんだろう。
病院の待合室にある、時計を見る。

じん「っ、まだ2時間しか経ってないんだ…」

この2時間は、人生で一番長く感じたように思えた。

あのあとテオくんは、集中治療室とやらに運ばれ、今も治療中らしい。

救急車の中のことは、あまり覚えてない。
多分だけど、泣きながらテオくんの手を握ってた気がする。

看護師『藤枝さんですか？寺島さんのことで、お話があります。』

じん「あ、はい」

看護師さんのあとをついて行くと、入れられたのはよく見る診察室。

医師『どうぞ、そこにお掛けください』

じん「どうも、、、」

医師『えー、先に申し上げますと、寺島さんの吐血の原因は

横紋筋肉腫、でした』

じん「…は？」

医師『簡単に申し上げますと、心臓のガンです。
肺とリンパ節に、転移が見られます。』

じん「そ、そんなわけないです！
テオくんは、テオくんは昨日まで元気だったんです！！
ガンなんて、ガンなんてなってるわけないんです！」

医師『寺島さんが、今まで胸の痛みや関節の痛みを訴えたことはありませんか？』

じん「…！」

そういえば、前撮影でバスケしたあと、なんか心臓のあたりが変で息がしづらいって言ってた、気がする。

じん「あるような気がします、、、、
でも、そんなの偶然かもしれないんですよね？？」

医師『残念ですが、見る限りだとほぼ100%ガンです。
もう、移植も抗がん剤治療もやる当てになりません。
今まで元気だったのが、不思議なくらいなんですよ。』

じん「治療…、何かないんですか、少しでも元気になれるような」

自分でも、馬鹿な質問だって分かってる。

でも、テオくんに病院なんて似合わない。

テオくんの居るべき場所は、ここなんかじゃない。

医師『そうですね、、、。
あ、その前に申し上げておかなければならないことが一つあります。
寺島さんの余命は、見る限りだと、

1ヶ月、持つか持たないかです。
それを踏まえた上で、治療の話をさせてください。
どうしますか？』

え、なんて、、、、？

だんだんと、意識が遠のいていく。

じん「今日はもう、テオくんのところに行きます、、、」