俺…女なんですけど。ーanother storyー【及川徹ver.】

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｢はぁ…｣



あのあと、しばらくしてからようやく解放された。



いつか言わなきゃいけないとはいえ…



結構色んな人にバレちゃったな…



及「あ、A！」



「徹…」



徹の顔をみて、何故か安心してしまう。



及「何もされてない⁉大丈夫だった⁉」



「大丈夫だよ、何もされてないって。それより、さ…」



「明日、皆にちゃんと話そうと思う。」



及「⁉…何かあった？」



「黒尾さんと天童さんに、バレてた。だから、女だって知ってる人、結構いるんだ。」



及「…そっか。まぁ、いつかは話さなきゃいけない事だもんね。」



「…そうなんだ。」



でも…



「…正直、不安なんだよね。」



及「…どうしてか、聞いてもいい？」



「…皆との関係が、変わっちゃうような気がして。」



女だって知った時、皆は変わらず接してくれるんだろうか。



少なくとも、全員が今まで通りの接し方、とはならないだろうな…



「確かに私は女だよ。でもね、」



「女だからって、変に気を使われたり…まして、バレーで手加減される、なんてことがもしあったら…」



今まで、「女」を捨てて生きてきた。




「女」を捨てて、「男」としてバレーをしてきた。



だからこそ、切実に思う。



今まで通りの、良きライバルである関係でありたいと。



例え「女」でも、何も変わることのない。






__________そんな関係に。






及「…馬鹿だなぁ、Aは。」



「！」



及「…そんなこと、ある訳ないでしょ。」

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