前の席の輩君に気に入られました【宇髄天元】２

７９. ページ34

〜Aside〜




……どうしよう





駅で最初に話して以降



一緒に祭りに来てるのに天元と全く会話できてない




天元もいつもなら絡んでくるのに

全然私に話しかけてこないし…




「お、射的あんじゃん！誰かやんね？
玄弥やろーぜ、得意だろ？」



「やります！」



「俺も俺も！！Aちゃんと禰豆子ちゃんに
なんか取ってプレゼントしよ〜っと！ウヘヘッ」



「……ぁあ？」



「禰豆子ちゃんどれがいい〜？？？」





少し離れたところで射的をやろうとする３人



炭治郎と伊之助は食べ物を色々買って

花火を見る場所取りに行ってくれた






『はぁ〜〜……不死川くん、どうしよう』



「……全然会話してねぇなお前ら」



『そうなんです』




天元に好きになってもらえるように頑張る

そうこの前誓ったのに…




どうしようかと落ち込んでいたその時





〈ねぇあそこで射的やってる人見て！
背の高い人！！〉ﾋｿﾋｿッ




そんな声が近くから聞こえて

見ると同い年ぐらいの女の子2人組みがいた



見るからにパリピ系女子…




〈え！やばカッコいい！！〉

〈でしょでしょ！？ヤバくない！？
超カッコイイんですけど！〉




………絶対に天元のことだ…





〈ね、終わったら話しかけない？女の子１人いるけどその子金髪の子の近くいるし〉

〈まじ？逆ナン？？しちゃう〜？？？〉



『！！』



「…ウカウカしてっと取られちまうぞ」









とられちゃう…






天元が…









不死川くんが放った言葉の直後


私の足は天元に向かって駆け出していた







『天元！！』



「A？…ってゥオッ！？」



「ちょ！！Aちゃあん！！？？」



『……あ』





駆けだしたそのままの勢いで


突撃するように天元の背中にしがみついてしまった

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