条件 ページ9
「…紅苹果、胡桃真夏。轟兄妹のことで話があるんだけど…入っていい？」
「どうぞ」
扉の向こうから聞こえた声。
その声とほぼ同時に扉を開いた。
「おーおー、元気そうだ。良かった良かった」
「どうでも良いけど話があるんでしょう、早くしてくれない？」
「そんな高みの見物してて忙しいなんて言わないよね？」
「そうね、忙しくはない。…ただあんたの顔見るのが嫌だから言ってる」
睨み合いが続く。
…と、まぁ、普段なら自分から会いに行くなんてことはまぁ無い。
けど今回ばかりは仕方ない。
「轟春日、轟夕日。二人は今こっちで預かってる。そのきっかけが彼らが受け持った依頼だってことはわかるでしょ」
「ええ、もちろん」
「その依頼。…明らかにテロリストじゃない人物がテロに手を貸したことが情報に入ってる」
全く表情を変えないコイツ。
その目で次の言葉を促していることがわかる。
「…真紅の所属員3名。事情聴取であんたの名前が出たんだけど…。……言い訳は？」
「してもいいんだ。…じゃあ遠慮なく。“私は何の命令も下してないわ”」
まるで元から決められていたかのような台詞。
相変わらず、表情を変えず。
「……どっちみち、この件に関しては正局が動いてる。逃げられると思うなよ」
「ご忠告しにわざわざここへ？親切になったものね」
「違う。二人のことだ」
コイツのペースに飲まれてはいけない。
ぐっと踏ん張って次の言葉を振り絞る。
「今回の行為、明らかに正染のルール違反とみなされる。で、こっちから条件を提示したい。本部とも正局とも取れてる連携だから正規の条件だ」
「……それで」
「轟兄妹の紅苹果への移動」
「……」
下らなさそうに俺を見つめた。
それから深くため息をつく。
「どうぞ勝手に。もうあんな駒ガラクタでしかないし」
「…それって了承だよね？了承じゃなかったら殺すけど」
再びため息をついた東堂は、ある物をこちらへ投げた。
二つの鍵。轟春日、轟夕日とそれぞれ書かれている。
「…所属書類があるのはここのフロア。二人の書類がしまってある鍵よ」
「じゃあこれを受け取って所属を紅苹果に変更すればいいわけだ」
「そういうこと。あとはそっちに任せる」
「了解。…それじゃあ、」
「…待て」
ドアノブに手をかけたところで、制止をかけられる。
話題については、なんとなく分かっていた。
「双葉、A」
「……はぁ」
「どこで手に入れたのか教えて貰える？」
.
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リナ@オリ垢(プロフ) - 星雲さん» コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しい言葉です…！頑張ります！ (2019年3月11日 13時) (
レス) id: 4ca9bb93a1 (このIDを非表示/違反報告)
星雲 - すごく面白い！私は真夏さんが好きです！イラストも私の好みです♪更新頑張ってくださいね！ (2019年3月11日 8時) (レス) id: 856336a373 (このIDを非表示/違反報告)
リナ@オリ垢(プロフ) - 如月 唯奈さん» コメントありがとうございます！はい、頑張ります！ (2018年12月18日 20時) (レス) id: d33000d880 (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - リナさん、初めましてっ！( ☆∀☆)面白かったです！私も殺し屋を主人公とした小説を作っています。更新頑張ってくださいね！ (2018年12月17日 1時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リナ@オリジナル小説垢 | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2018年11月25日 11時
