ルール説明 ページ29
「よーし。んじゃ、ルール説明するぞ」
気の抜けた声でそう言ったのは浦田先生。
浦田先生は学年代表の先生らしく、こういった説明はよくこの人が担っているようだ。
大元のルールとなるのは、殲滅戦であるということ。
制限時間の15分のうちに敵を殲滅させた方が勝利。制限時間に生存者がいる場合は、人数が多い方が勝利となる。
ここに、新たなルールが追加される仕様になっているらしい。
「まーず。お前らが使う銃弾はもちろん本物じゃねぇ。前回はBB弾だったんだけどな、怪我人が思った以上に多くて救急班が死にかけたから趣向を変えてペイント弾にしてみた。どや」
今とっても不穏な言葉が聞こえた気がするんだけれど。
試し打ちに近くにあった空き缶に弾を当てる。
ペイントが飛び散り、缶が青一色になった。だが、缶は一度動いたくらいで倒れることはない。
「とりあえず、これで怪我ってことはねぇだろ。そんでここに追加ルール。これ、結構手が凝ってて生徒の手持ちの銃に合わせた弾にしてるんだよね。高校生が使っていい銃弾は全部で数十種類だからその分あるわけ。でもそれをわざわざ配っていくんじゃ面白く無いし面倒だろ?だから…」
後ろのモニターに映ったのはフィールドと思われる場所に目立つようにあるテント。
その下にテーブルがあった。
「このテントの下に三色に分けたペイント弾がある。まぁざっと数えて5000は優に超えるかな。最初に支給した分を消費した奴からこのテントに行ってペイント弾を補給する。ただし、ここまでの道で敵と遭遇する可能性もあるし…何より、このテントでも交戦オーケーだ」
つまり、テント下にいるからと言って狙われないわけじゃ無い。
むしろここが的になることだってある。
「…あー、でも掃除とか面倒だからテントとテーブル汚した奴 失格な。今俺が決めたルール。じゃあ今からペイント弾配ってくぞー。Aチームが赤、Bチームが青、Cチームが緑のペイント。味方のペイントが当たってもアウト、サバゲールールに則ってるがフリーズコールとかナイフアタックとかはなし。ボディタッチはありだが怪我はすんなよー」
と、言ってから先生ら から弾を配られる。
私たちが持っている銃に合った数。
これだと銃の性能に加えて弾数も重要になってくる。
「…双葉、救護部集合だって」
『ほんとだ。…じゃあゆづ、また後でね!』
「…また後で じゃなくて…戦場で、だろ」
ニヤリと笑ったゆづの言葉に、ドキリとした。
『うん…!』
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作者名:リナ@オリジナル小説垢 | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2018年7月15日 12時