No3 ページ3
いつもより早く仕事が終わって
彼女に教えてもらった病室へと向かった
昨日会ったばかりなのに何も知らないけれど
なぜだかちゃんとあのお願いを守らなきゃって思った。
『えっ…本当に来たの?』
病室を開けると彼女は目をまんまるくして僕を見た
JM『来なくてよかったなら帰る…』
やっぱり冗談だったんだと思ったら
ノコノコここに来てしまった事が急に恥ずかしく思えて
来た方に向き直してドアを開けようとすると
彼女の手が僕の腕を掴んだ
振り向くと彼女は目にいっぱいの涙を溜めていて
どうして泣いているのか分からない僕はそこに立っているだけしかできなかった
『…ありがとう。有名人だから来てくれるわけないって思ってた』
JM『僕もいきなりあんなお願いされて困ったけど…
なんだか気になって』
『ありがとうジミンっ!これから一週間よろしくね?』
JM『う、うん!よろしく』
こうして僕らの偽物の恋人ごっこが始まった
病室の窓から差す夕日が彼女を照らして
頬に流れる涙がキラリっと光った
その涙をぬぐうと彼女は、またありがとうと笑った
。
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作者名:こころ | 作成日時:2023年8月19日 1時