No10 ページ10
隆弘side
あれから定期的にさくらに会いに来ていた
彼女は心配して様子を見に来てると思ってるようだけど
ただ単に俺が会いたいだけ
『お待たせー!』
西『めっちゃうまそうじゃん!』
キッチンから焼きたてのケーキを持ってきてくれて
それを2人で美味しいねって言いながら頬張った
甘い時間を過ごしていたのに彼女のカバンから着信を知らせる音が鳴った
『ごめん、ちょっと出るね!』
ケータイを見て少し嬉しそうにした顔
最近、一緒にいても頻繁に鳴るケータイ
俺の胸がザワザワと音をたていた
『ごめんねぇー!』
しばらくして隣の部屋から出てきた彼女
その顔はとっても嬉しそうだった
西『仕事の電話?』
相手が誰かなんてだいたい検討がついていたけど聞いてみた
『うん、颯太くんから』
西『颯太?』
『あっ、前に言ってた営業の人だよ?』
前は名字でよんでたはずなのに
いつの間にか下の名前で呼んでるし
彼氏でもない俺にはそれ以上聞けなかった
聞かないでもわかるけどね
さくらの顔を見たらそいつの事が気になってるってことくらい
。
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作者名:こころ | 作成日時:2020年3月29日 14時