好きってバレてますよ、先輩。【二口堅治】

バレてますよ。 ページ24

二口side


｢え、先輩休み！？｣


滑津｢うん…今朝LINEが来て風邪ひいたっぽいよ｣


昨日、俺があんなこと言ったからか？


風邪ってのは本当なのか？


練習をしてる間ずっともやもやしていた。今まで当たり前のように先輩をからかってきて先輩だからどうせいつものように真っ赤にしてくれるんだろう


そう思っていたのに結果は逆効果。むしろ怒らせてしまった


｢はぁ…｣


ばっかじゃねぇの


自分に呆れる


黄金川｢二口先輩大丈夫っすか！｣


無駄に元気なこいつに突っ込む元気もねぇよ









っくそ


落ち込んでる余裕あんなら今すぐ先輩の家に行けよ！！！


｢わりぃ、滑津今日俺休むわ｣


滑津｢は！？ちょ、どこ行くの！｣


｢先輩んち！｣


俺はカバンを持って体育館を飛び出した。


くそがっ…


好きな人をからかうことしか出来ない俺の方がよっぽど惨めじゃねーの


かっこ悪すぎて情けない


俺の頭の中は先輩のことでいっぱいだ


最上｢あれ、二口くん？朝練は？｣


｢あ、先輩の友達の…｣


最上｢最上です｣


｢最上さん！先輩の家って分かりますか！？｣


今までにないくらいに焦ってるのが自分でも分かる


最上｢えっと…分かるけど…？｣


二口｢教えて貰えませんか｣


人の家を聞き出すなんて犯罪じゃないのか？そう思ったけど今は先輩に会いたくて仕方がない衝動を抑えられずには居られなかった








倉持｢人の家を聞き出すなんて良くないんじゃないかなぁ？｣


最上｢あ、もっちー｣


もっちーと呼ばれた男。俺でもしってる
倉持瑠生…色んな女を騙して付き合っては捨てるヤツ


｢なんスか｣


倉持｢そんなに怒んないでよー

俺さ、Aに告ったんだよね｣


｢は？｣


倉持サンは満更でもないような顔をしている


倉持｢キミに、Aと付き合う権利はないよ｣


二口｢そんなの誰が決めたんっすか

その前に倉持サンの性格直したらどうっすか？｣


俺と倉持サンが話していると最上さんが1枚の紙を俺の後ろから渡してきた


最上｢これ、Aの住所だから｣


二口｢最上さん…あざっす

つーことなんでアンタに構ってる暇無いんっすよね｣


じゃ


そう言い残してまた走り出す

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