好きってバレてますよ、先輩。【二口堅治】

バレてますよ。 ページ15

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保健室はあたしと倉持くんの2人


早いとこ出て行きたくて氷を持ってドアへ向かう


倉持｢おっと、ちょっと待った｣


ドアの側に立っていた倉持くんが、あたしが通ろうとした瞬間に目の前を腕でふさいだ。いわゆる壁ドン？いや、壁ドンじゃないんだけどそれに近い感じ


｢ちょっと、戻りたいんだけど｣


てかなんでこいつはここにいるんだよ


倉持｢ちょっとだけお話しようよ｣


学年1のモテ男 倉持流生に、壁ドンをされていますが全くときめかない木下A


てかこいつのどこがかっこいいのやら


まあ、顔はイケメンだけど


倉持｢俺さー、最近Aのこと気に入ってんだよね｣


｢へー、で？｣


倉持｢はは、鈍感だなぁ。そういうとこも好きだけど｣


倉持くんの口から好きという言葉


誰にでも言ってそう


｢あ、そう｣


そう言って腕の隙間を抜けようとするが失敗


倉持｢知ってるよ。2年の二口くんが好きなんでしょ？残念だなぁ俺の方が優しいし、あんな意地悪しないよ？俺にしときなよ｣


俺俺うっせぇなぁ


自分大好きマンかよ


自意識過剰ですかーって


｢だからなに？倉持くんには関係ないよね｣


倉持｢へー、そんな口聞くんだ…二口くんにも気づかれなくて可哀想だねーだから俺が付き合ってあげるよ？俺にしときなって｣


はぁ…自分大好きマンだこいつ


重症だ重症


倉持｢どうする？俺と付き合うか…あ、それか俺が二口くんにAが好きだってこと教えてあげよっか？｣





すると


あたしの中で何かが途切れた






｢あのさぁ…

さっきから聞いてりゃ調子乗りやがって
え、なに？自分にそんな自信があるの？

自分大好きマンかよ。俺の指示に従っとけばいいみたいな言い方してさぁ…それで今まで女子もよくこんなやつ好きになってたよねぇ。

あ、そっかこんなに言うのは本当の倉持くんじゃないもんね！いや、これが本当の倉持くんでみんなに見せてるのが作ってるのか！

このことをみんなに言ったらどうなるのかなぁ…？｣


あたしがニヤッとして倉持くんのことを見上げれば口を開けて驚いている様子


｢どうする？バラしてもいいんだったら…付き合ってあげる｣


倉持｢ちっ…せっかく繋ぎ目見つけたのによ｣


舌打ちをして出ていく倉持くん


｢そんなこと知っとるわばーか｣


最初っからそんなこと知っとる


そんな馬鹿じゃないんでね！

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