チャラ瀬くん。〈Ren.N〉 (ページ23)

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23. ページ23

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屋上で永瀬くんとサボっている。
おそらく今日で初めてだ。

ふと隣の永瀬くんを見ると、やっぱり何か、
暗い表情で永瀬くんらしくない顔をしていて。

…今度は私が聞いてあげよう。さっき聞いてもらったんだから。

｢…永瀬…くん？｣

そう優しく問いかける。
ちょっとその呼び方が恥ずかしいけど。

永｢…なに？？｣

やはり、明らかに様子がおかしい。
あの明るかった永瀬くんはどこへ…？？
何故かちょっと寂しい。私も笑顔が見たいのに。。

｢…何かあったのなら､私も聞いてあげる…｣

永｢…ええよ､そんなの…｣

そう言って、下を向いてる。
言いたくないことだってあるよね。

｢…そっか…｣

永｢……俺の過去の事…聞く？｣

｢えっ？｣

永｢…紫耀達にも言ってない過去…聞く？？｣

｢…うん､聞いてあげる…｣

永瀬くんはゆっくり口を開いた。

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永瀬 side

先輩の話を聞いている時に俺の過去の事を思い出してしまった。忘れたいんに、ふと頭に過ぎって…。。

そして、先輩がその事に触れて来たからびっくりした。あんな過去の事言えるわけがない。。

でも、今まで紫耀達にも言ってない過去。。
先輩のことは信用してるから、話して見ようかな…

永｢…話すで？俺のおかんは､俺が5歳の時に事故で亡くなってしまって､､ほとんど父に育てて貰ってた。
父は､ほとんど俺の世話何てしてなくて､別の女と
不倫をしてその女と再婚したんやけど､暴力を
受けて…俺が10歳になった頃にはもう俺は捨てられて…あの家でばあちゃんとしばらく暮らしてたんやけど…ばあちゃんも亡くなってしまって…それからずっと1人やった。それからもうどうでもよくなって不良になってしまった…って感じや。。｣

｢……｣

途中で思い出して、泣きそうになった。
でも堪えて最後まで言った。先輩も…引いたよな…？？

｢……そうだったんだ…可哀想に…｣

永｢…ッ…｣

そう言い俯いてる先輩。思ってもない事を言い出したから、泣きそうになる。。

｢…話してくれてありがとう…辛かったよね…
…私は…味方だから…｣

そう言って、ｷﾞｭｯと抱きしめてくれた。
俺は安心して、思いっきり泣いてしまった。。

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