Happy birthday dear Juri!! ページ19
Juri side
日付が変わるまであと2時間
これくらいの時間ならわざとらしくないかな、なんて思いながら電話のマークをタップして呼び出し音を鳴らす
《もしもし?どしたの?》
数コールで出てくれたAは完全オフモードなのか、いつもよりほんわかした声をしていて俺の気分もゆったりしてくる
まあもともと家だからだらけてんだけど
《じゅり?》
Aの声にぼけっとしながら黙ってると心配したように名前を呼ばれる
「んーん、何となくAの声聞きたくなっただけ。今何してたの?」
《ちょうど自分の部屋戻って作りかけの曲でも作ろうかな、って思ってたとこ》
「あ、ごめん。邪魔した?」
《全然!仕事じゃなくて趣味みたいなもんだから》
「今度俺にも曲作ってよ」
《ふふっ、いいよ。最高にカッコ良くしてあげる》
Aの中で
田中樹＝カッコいい
みたいな方程式ができてんのかな?
だったら嬉しいけど、Aの1番は高地だって分かり切ってるから高望みはしない
でも高地の次にカッコいいって思われてたら嬉しいよなぁ…
とか時々思考を巡らせながら会話を続けていく
今日あったことだとか食べたものとか家で高地がどうしてるとか
時々昔の話をしながら長話をしていたら、Aの声が眠そうになってきた
北斗と同じで早寝するタイプの子だからな、と笑いそうになりながらもうそろそろ切った方がいいかなと考える
その時、カチリと針が動く音
《じゅり》
「ん?」
そろそろ寝よっか、と切り出そうとしたタイミングで呼ばれた名前
そして
《誕生日おめでと》
その言葉に時計を見ると、ちょうど日付が変わって6月15日
今日は俺の誕生日だ
「ありがとう」
元々日付が変わるときにAの声を聞いていたくて掛けた電話なのに、本来の目的を忘れてた
そんな俺に気づいていたのかクスリと笑うAの声が耳に響く
《覚えてる?樹と私が最初に話したのも樹の誕生日だったよね》
「覚えてるよ、俺の15の誕生日。ちょうど10年だな」
当時も一緒にやっていたジェシーが誕生日プレゼントだと連れてきた女の子
それがA
なんて事してんだよ!って思うし
今そんなことされたらソッチ系に捉えてもおかしくない
でも当時の俺は違った
入所する前から兄から話を聞いて気になってた子
入所してからは
その真っ直ぐな目と心に響くような歌声、小さな体の先端まで張り詰めた繊細なダンスに惹かれて仲良くなりたくて仕方なかった
でも話しかけても一言二言交わしただけですぐ離れて行ってしまう高嶺の子
Happy birthday dear Juri!!�□�←ANN(2020.6.13)
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真衣 - おかえりなさい もう大好きな小説です！ これからも無理せず自分のペースで頑張ってください もう何年でも待てるぐらいこの小説のファンです！ (2021年2月9日 19時) (
レス) id: 33f0ecbf3e (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - おかえりなさい！！！りんさんのペースで更新してください！楽しみに待ってます！ (2021年2月9日 16時) (レス) id: 56cef88ba7 (このIDを非表示/違反報告)
Ruru - りんさん！！お帰りなさい〜！入院されてたんですね…。心配でした。ご自身のペースで頑張って下さいね。 (2021年2月9日 15時) (レス) id: 83b58bce5b (このIDを非表示/違反報告)
Ruru - 更新待ってます！ (2020年12月18日 21時) (レス) id: 5e2126ff1b (このIDを非表示/違反報告)
真衣 - いきなりリクエストすいません。 夢主ちゃんと高地くんののろけ話を聞きたいです！ (2020年11月4日 21時) (レス) id: 33f0ecbf3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2020年5月16日 7時
