思出・・・丸side・・・ ページ11
・・・・丸 さ い ど・・・・
オフってなんで、こんなに時間過ぎるの早いんやろ。
最近は映画の番宣で、生放送やったり取材やったり
バタバタしとったから、
録ってたテレビ見て、ぼけーっとして
たまってた洗濯物片してたら、気付いたら外は暗くなってた。
２０時ギリギリに着いて個室に入ると
もうメンバーは皆揃っていて
「まる！ビール頼んどいたで！」
ってりょうちゃんがよく通る大きな声で
俺のお疲れ様です、にかぶせ気味に言う。
スタッフさんの音頭で乾杯をして、席についた。
村「りょう、食べれるもんないんちゃう？」
錦「・・・おん」
お品書きを見ながら、信ちゃんがお父さんみたいな顔で聞くと
さっきとは打って変わって、小さく呟くりょうちゃん。
−ほんまや、海鮮のコースだからりょうちゃんには厳しいな−
「りょうちゃん、適当に追加しとくなぁ」
個室のドアを開けると、
廊下にたっていたちっこい男の子と目が合った。
「ん？そこで何してはるんですかぁ？」
声をかけると、ちょっとビックリして
『まるやま・・・さん』
小さな声で、ボクの名前を呼んだ。
ファンの子？でもないやろうし
でも、どっかで見たことあるなぁって
困惑しながら
フードの追加注文したいことを伝えると
『あ、すみません！オーダー聞きます！』
大きな返事が返ってきたから
あぁ、新しいスタッフさんなんやろなって思ってた。
で、お酒が進んだころに
俺らにその男の子が挨拶してる時
”実は、女の子”
ってことに、りょうちゃんが気付いて
ボクも
”あ、この前バーで会った子や”
って思い出した。
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作者名：りん | 作成日時：2017年12月29日 1時
