悪女に騙されました。【鬼滅の刃】

26話 ページ27

ﾄﾞｻｯ




　

！？

え、まって誰かいたの…？



　扉の方を向くのが怖い。





誰に聞かれたのだろうか…





　ゆっくりと、扉の方を向く。



どうか、聞こえてませんように。









そこに居たのは、実弥だった。




聞かれてなかったよね？そんなに大きい声じゃなかったし…





私［あ…さ、実弥じゃん］




　でも聞かれてたらどうしよう。



実弥には聞かれたくなかった…。






実［おい。お前、今なんて言った…？］




　背筋が凍る。


最悪、聞かれてたんだ…


上手く誤魔化そう……大丈夫。




私［えっ？何も言ってないよ。それよりその花、どうしたの］



実［今、死ねばよかったって言ったよな？］





私［! 言ってないよ？］



　やばい、やばい、聞かれてた。



実[ふざけんなよ！］




私［ｯ！］




実［玄弥も、いなくなったのに。お前までいなくなんなよ！！］



私［でも、私のせいでみんなみんな死んじゃった！！］


私［しのぶちゃんだって！ 蜜璃ちゃんだって！伊黒さんだって…］





　私［みんなが死んだのは私のせいなんだよ！！。］



自然と涙が出てくる…


なんで私が泣くの……




　 そういった直後。


私はなにかに包まれた。




　実弥に、抱きしめられた。




私［実弥…］



実［ならァ、俺のせいでもあるな。］



私［え？］




実［俺のせいで玄弥が死んだ。あの時俺がいたら死んでなかったんだ］


そんな事ない、実弥はちゃんと役に立ててたし玄弥くんは…






私［実弥、それは…それは、違うよ］




実［俺が玄弥を殺した。］






私［…っ］





　 涙がずっとボロボロと溢れてきた。




実［でもな…みんな、お前の幸せを願ってるんだ。誰もお前のせいだなんて思っちゃいねぇ]


本当に…？私が幸せになってもいいの？


こんな、私が…





私［ううぅ、ぁあぁ！！］




実［だから死ぬな雪美、幸せになるんだ。］





私［実弥ぃ。うぅうぁぁぅぁぁぁぁあ！］









私は赤ん坊のように実弥の胸で泣いてしまった。

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