天使の声【ヒロアカ】 (ページ6)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:304 hit

6話ページ6

金曜日の放課後

それが昨日決まった、私と緑谷くんが図書室の受付当番をする曜日だ
今日がその金曜日

初めての仕事に少し胸を弾ませながら荷物を鞄に詰めていく

『(今日はホームルーム早く終わったから緑谷くんより先に着いちゃうかな…勉強道具持っていこう)』

少しずつ人が減っていく教室から廊下へ出る
1階の図書室まで行けば、金曜日の放課後ということもあって誰もいなかった

受付の席に座って早速勉強道具を取り出す
今日の数学の応用問題に躓いてしまったからまた解きなおしてみることにした

『………やっぱり違う…』

もう一度問題を解き直しても、答えが一致しない
このワーク、解説が所々端折られてるから不便だ…

「あ、天使さん…！」

『！緑谷くん』

「終わるの早かったんだね！ごめんね…遅くなっちゃって、」

『ううん、まだ誰も来てないから大丈夫だよ』

申し訳なさそうに私の隣に座った緑谷くん
緑谷くんのせいじゃないから謝らなくていいのに、

図書室って利用者少ないんだね、と残してまたワークに目線を戻した

「あ、それ今日の数学？応用難しかったよね…時間かかったなー…」

リュックをカウンターの端に置いて筆箱を取り出した緑谷くん
その口ぶり…

『解き方分かったの？』

「え、う、うん、一応…」

『教えてください！』

「えぇ！？」

頭を下げると緑谷くんは分かりやすく慌てた
か、かか顔上げて、天使さん！と上から高い声が聞こえてくる

『このワーク、解説全部書かれてないから困ってたんだ…良かったら教えて貰えないかな…？』

「〜〜〜ッﾞ！！ぼ、僕で良ければいくらでも…っ！！」