天使の声【ヒロアカ】 (ページ2)

今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:309 hit

2話ページ2

クラスで決められた委員会
僕、緑谷出久は中学最後の委員会は図書委員になった

2年の時も務めたから要領は分かるし、何より図書室を利用する生徒はあまりいないから、受付当番の時間はノート纏めに当てられる
めんどくさいと言う人が多いが、僕からしたらとても役得な委員会だ

「(隣のクラスは誰になったんだろ…)」

去年は委員会を放棄するヤンチャな男子で、よく1人で作業してたな
変に怖い人よりそっちの方が僕はありがたかったけど…

教室で去年のことを思い出しながら新しい委員の人たちを待つ

静かな教室に、外から聞こえてくる生徒の声
いつも怒鳴ってくる幼なじみも今はいない
空いている窓から吹く春風が頬を撫でた

あ…なんか眠たくなってきたな…
このまま少しだけ寝て＿＿＿＿＿＿＿

『ぁ、あの…』

「…？………へァｯ！？！？！？！？！？」

『3年の図書委員の方ですか…？』

ぇ、え、え……エッ！？！？
あ、ああ天使サン…ッ！？！？！？

頭を上げるとそこには
立っても天使、座っても天使、歩く姿はもちろん天使、と3年の間で…いや、学校全体で謳われている天使さんがいた

こ、ここんなに近くで見たの初めてだ……髪も肌もホントに真っ白…あ、睫毛も…桃色の瞳が良く映えている…まるで絵画みたい……綺麗だ…

『え…っと……ち、違いましたか…？』

「！い、いいいえ！ぼ、僕が図書委員です！！」

良かった、と安心した表情を浮かべる姿に軽率に目が眩んだ

天使Aさん
この学校の有名人だ

入学当初から天使が入ってきたと話題になり、式後は先輩方が彼女を囲んで学校は大パニック
体育祭の借り物競走なんかでは天使さんを借りようと何人もの人が押し寄せて、天使さんを借りる禁止令が出された程
もちろん特定の誰かを借りるのを禁止するなんて前代未聞だ

今ではファンクラブなんかも作られてるらしい…正直住む世界が違う…そんな天使さんが目の前に…

『わ、私も今年図書委員になったんだ、よろしくお願いします…！』

「は、はははい！！よ、よろしくお願いします…！！」

ま、まじかまじかまじかまじか

天使さんと一緒なんてやっぱり図書委員役得すぎるよ…！！
個性のこと詳しく聞きたかったし、…か、カカｶﾜｲｲし……何より

「(オールマイトのキーホルダー鞄に付けてるから好きなのかなって…！！)」

仲良く…なれるかな、