虎杖は私の手が好きらしい【呪術廻戦】

もう1回 ページ23

「好き、」





悠仁の放った2文字に思考が一瞬停止する
部屋はしん...と静まり返った

黙っているとお腹に回っている腕に力が入ったのに気づく





「すっげー好きなんだ、Aのこと...

言うつもり無かったけど...我慢出来んかった、」





言うつもり無かったんだ

近い将来、自分は死 刑になるから...って考えて言わないようにしてたのかな

優しいなぁ、悠仁は






「好き、大好き...A、」




声が震えてる

何かに怯えてるような、怖がってるような＿＿＿＿＿









『悠仁』





「...ぁ、」




お腹に回った手を優しく解いた

抵抗せずにされるがままの悠仁
拒絶されたと思ったのか傷ついた顔をする

そんな顔、しないでよ





『顔見て、もう1回言って』





両頬を撫でながら施せば、私の手の上に自身の手を重ねて擦り寄ってくる






「...ｯ、好き」







『うん』







「ｯAが好き、大好き...、ずっと一緒に居たい...ｯ」







『...うん、私も』






固く結ばれている悠仁の唇に背伸びをして自分のを重ねた

暫くして離せば間抜けな顔が





『うーん、告白してくるの遅くない？』







「...ぇ、俺がAのこと好きなのいつから...っていうか今、」







『最初っから』







「最初ｯ！？」







『あ、ちなみに今のは...ファーストキス...デス』





なんか急に恥ずかしくなってきて顔を手の甲で隠してそっぽを向く


その手を柔らかく掴まれて






「ｯもう1回...、いい...？」




なんてお願いされたら断れない

控えめに頷くと頬に手を添え、ふわりと唇が落とされた

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