色気、抑えてください2【呪術廻戦】

色気４７ ページ3

「家入さーん、治療お願いしたいんだけど…ってAさん！」



『おぉ、悠仁、任務お疲れ』




「Aさんが医務室いんの珍しいね…」




『ちょっと怪我しちまってな』




もう治してもらったけどちょっと仮眠とってたんだ、と虎杖に笑いかけたA
虎杖は「大丈夫…？」と本気で心配している

…相変わらず嘘をつくのが上手い奴だ




「虎杖、怪我見せてみろ」



「ここなんすけど…」



「ん、随分派手にやったな」




虎杖は回復力が高くて医務室に来ることなんて滅多にないからどんな怪我だと思ったら、腕を結構ザックリ切ってしまっている

反転術式で綺麗さっぱり治してやると、腕を軽く動かして満足そうに頷いた



「ありがとう家入さん！またお願いしまーす！」



「いーえ」



「Aさんもじゃあね！」



『じゃあな、怪我には気をつけろよ』




虎杖の頭を撫でてやりながら微笑むと虎杖はボボボっと顔を赤く染める

それから「失礼シャス…っ！」と逃げるように部屋を出ていった




「特級様にホイホイ怪我されちゃ、困るんだが」



『ごめんって、硝子』



そう言って私を宥めるように額にキスを落とすA
そしてまたソファーに転びなおして私の膝に頭を乗せた

虎杖が今のAを見たら心底驚くだろうな
…いや、誰が見ても驚くか


この通り、Aは今日傷一つ負っちゃいない
任務があったらしいが、無傷でこなして帰ってきた

そんなAが嘘をついてまでココに来るのは




『あﾞー…落ち着く…』



「今日はもう終わりみたいだな」



『あぁ…ずっとここにいていいか？』




女顔負けのあざとい顔をこちらに向けてくるA
生徒もあのクズも知らないこの顔




「…何くれんのさ」



『！…ふは、…硝子可愛い…』




上体を起こしたAが私の頬に手を添え、下から掬い上げるように唇を塞いだ



「(このAは私だけのもの)」



そんなメンヘラ女みたいなことを考える自分に「(キモ)」と心の中で自嘲しながら、さらに深く重ねてくるAの唇を受け入れた

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