花になりたい彼女 (ページ34)

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32輪ページ34

千空に命じられ金のわたあめをこよりこよりする

それをここから見えるあの山までくらいの長さしろと言う千空は鬼そのもの

「結局マンパワーの人海戦術ね。ジーマーで村長になっといて良かったね千空ちゃん…」

『それな』

「冬備えで大変な大人たちのかわりにこれならスイカ達でもお役に立てるんだよー！」

そしてずーっとこよりこよりしてた

んー、やりすぎて頭おかしくなりそ

これがゲシュタルト崩壊というやつか

こよりこよりすること3日後

今日もこよりこよりしてたら何か地面を這いずる音が聞こえた

目を向けると死にそうなクロムの姿が

『ど、どしたのクロム』

「か…完成したぜ千空！A！丸三日徹夜でよ…！！」

『三日徹夜！？』

私は今すぐ寝た方がいいと言うがクロムは今すぐ見せたいと言う

…まあ終わってからいっぱい寝れば大丈夫…かな？

ていうかカセキの爺ちゃんも徹夜したってこと？
…ちょっと冗談抜きで危ないんじゃ…

クロムの熱意に押され私たちは滝のある川へ向かった

そこで目にしたのは大きな歯車

『凄い…』

「そうだろA！すげぇだろ！！」

私が凄いと呟いたのを聞き逃さずに拾い上げたクロム

今度は千空に絡みに行ったけど水車だ、の一言でカセキの爺ちゃんとショックを受けていた

「名前まで決めとったのにワシ！【ずっとグルグルわたあめ機】！」

『斬新』

「水車のがいいと思う」

珍しく銀狼に同感

けど本当に凄いな…水車を知ってたわけじゃないのに…

なんとなくクロムの閃力は今後も役に立ちそうな予感

千空もこれには驚いたようで凄く感心していた

「自動わたあめとかそんな話じゃねぇ。もっと他にあんだろ金狼銀狼が必死こいて回してたもんがよ」

「まさか…」

「ギアと水車が出来りゃ人力の時代は終了だ。燃料いらずの無限装置でついに自然様の力をイタダく！」

不敵な笑みを浮かべた千空が導線を繋ぎ合わせた

するとバチバチと手元が光る

おおお…SSR感

なんか強そう

「マンパワーをブッチぎる動力の時代だ…！！！」

『水力発電所を手に入れた！』

「ナレーション！？」

真顔で両手をバンザイして声を出すとアドレナリンドバドバのゲンさんにすかさずツッコまれた