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発見。
窓の外に見える人影。
すばるくんだ。
今日もいいなあ見目麗しいなあ。
その時丁度、店のショーケースの前、つまり入口付近のベビーベッドのれーちゃんがぐずり始めた。
さっきまで寝ていたのに。
れーちゃんは、家を出た姉の子。
隣に預けてもいいのだけれど今日は日曜。
昼間は、3人で回しているあの託児所はこれ以上、受け入れできない。
そもそも、身内みたいなあの託児所に預けるのも、ケーキ屋の店内のベッドに寝かしておくのも、姉にとっては、ほぼ同じことのようだった。
「結局あんたが見るか、隆平くんが見るかの違いでしょ」
確かにそうだけれども。
私はパティシエールではないので、両親が働く裏には全く行かずケーキとパンを包んでレジを打つだけ。
主にパンの方は常連さんが多い。
昼時の忙しい時間に、泣いたりぐずったり私が背負って会計していても誰も何も言わない。
寧ろ、見ていてくれる人まである。
ありがたいことだ。
しかし、今は全くの閑散。
午後。
父は午後から出ているし、母も施設や、中々お店まで来られない方への訪問販売の為、午後イチで焼いたパンを販売トラックで売りにいっている。
暇。
そんな所に、降って湧いたすばるくん。
最高。さすが。
いそいそと泣き声に返事し、ショーケースの前に出てれーちゃんを抱き上げる。
私の身体ごと一緒に揺らしてあやそうとして顔を上げるとガラス越しに、そのすばるくんと眼が合った。
あたふたしていると自動ドアが開いてしまった。
「あ、あの、こんにちは……」
「雨宮さん、産んだんすか」
「いやあ、あの、姉の娘です。預かってて」
「あ〜……そうなんすね」
「あ！あの！入りますか？」
「え？」
「どーぞどーぞ、狭いですけど、今、閑古鳥鳴いてるし」
知り合ってまだ、4ヶ月くらい。
世間話から少しずつ。
彼の口から、音楽の話はまだ出ない。
それでいい気がする。
むしろ自慢してもいいことを、聞かれるまで言わないことに好感を持った。
私も、知っているのに聞かないから、少し滑稽かも。
でも(ミーハーだけど)ミーハーにはなりたくない。
私って自信過剰の変な人間で、超普通。
だからこそ、そこら辺の平凡な奴と同じように彼に接して、彼の精神を削りたくはなかった。
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ゆうみ(プロフ) - りずさん» あー！確かに書いてみたいです！すばるさん目線多めとかだと面白いかもしれないですね！ (2019年9月29日 22時) (
レス) id: 23afaa0b1c (このIDを非表示/違反報告)
りず(プロフ) - 完結おつかれ様でした。おまけ的なので、その後の関係性とかも読んでみたいです。 (2019年9月29日 10時) (レス) id: 8a21356a9d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - りぃさん» 頑張って更新しますのでよろしくお願いします！ (2019年9月23日 9時) (レス) id: 23afaa0b1c (このIDを非表示/違反報告)
りぃ(プロフ) - 文才がありすぎて頭の中に情景が浮かぶって本当にすごい事だと思う。大倉夫人も楽しみにしてます！ (2019年9月20日 22時) (レス) id: 59313af0bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - りぃさん» 宮野さんもめちゃくちゃ長いのに読んでいただけたんですね！私の書く話は後で読み返して自分がニヤッと出来る、というのが目標なので、その思いを共有していただけることが幸せです…。 (2019年9月20日 21時) (レス) id: 23afaa0b1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月25日 20時
