.【橙】 ページ18
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「別にええけどさあ、もっと早く連絡してって」
「分かってるけどー」
「帰ろ。」
「うん。あ、私のご両親様には他言しないでくださいませね。」
「言わへんよ。
言うたらAちゃんから何されるか分からへんもん」
「人聞きの悪い……。
まあそのとおりと言えばそうだけど」
「せやろー」
「せやろー、じゃないってば！」
「いったあ！」
思いっきり抓られた肩を擦っているとAちゃんが何かを見つけた。
「あ、すばるさん！」
何故今なん…。
この二人でいい感じの、何年も前から繰り返す、二人だけの………
あー！タイミングわっる！！！！
「例の、202の？」
「そうそう！傘持ってきてもらって」
「あー、雨凄いもんな」
「傘持ってます？」
「いや、持ってないけど」
「じゃあ、」
いやいやいや、これは、不味いって、良くないって！！
僕が割を食う予感！！
「すばるさん濡れると私が悲しいので私の傘、お貸ししましょうか？？」
「走るから」
「走らせられません。」
水色の傘を半ば押し付けるように差し出すAちゃん。
「雨宮さんは、どーするん」
「私は、まるちゃんのに入って帰ります。
いいよね？」
「え？う、うん、」
「いいそうです」
「じゃあ、ありがとう」
「とんでもございません」
渋谷さんの背を二人で見送る。
「ごめん、持ってきてもらったのに」
「いや、ええねん」
「まるちゃんの傘の方が大きいでしょ。
濡れたくないから思いっきり譲ってよ」
「……うん！」
いやあ、思ってたんと違うけど結果オーライ。
え？？？何年ぶり？
何十年ぶり？？
相合い傘やん！？！！
それを嫌がってない感じ！！！
あ〜〜〜！！
幼馴染最高〜〜〜〜！？！！！
「コンビニ寄る。
お礼にアイス買ってあげる。嬉しいでしょ」
「嬉しい。めっちゃ嬉しい。」
「よきにはからえ〜」
「それ意味合ってんの」
「知らない」
そうやった。
これだから、僕はこの子が好きなんや。
帰り道の雨と僕の濡れる右肩。
それだけが、僕の、多分幸せって言うんやと思います。
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ゆうみ(プロフ) - りずさん» あー！確かに書いてみたいです！すばるさん目線多めとかだと面白いかもしれないですね！ (2019年9月29日 22時) (
レス) id: 23afaa0b1c (このIDを非表示/違反報告)
りず(プロフ) - 完結おつかれ様でした。おまけ的なので、その後の関係性とかも読んでみたいです。 (2019年9月29日 10時) (レス) id: 8a21356a9d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - りぃさん» 頑張って更新しますのでよろしくお願いします！ (2019年9月23日 9時) (レス) id: 23afaa0b1c (このIDを非表示/違反報告)
りぃ(プロフ) - 文才がありすぎて頭の中に情景が浮かぶって本当にすごい事だと思う。大倉夫人も楽しみにしてます！ (2019年9月20日 22時) (レス) id: 59313af0bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - りぃさん» 宮野さんもめちゃくちゃ長いのに読んでいただけたんですね！私の書く話は後で読み返して自分がニヤッと出来る、というのが目標なので、その思いを共有していただけることが幸せです…。 (2019年9月20日 21時) (レス) id: 23afaa0b1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月25日 20時
