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そして、本番。
彼女の目覚めを受け、急ピッチで作った新作衣装。
Aちゃんは参加していない段階の楽曲衣装で、何とかこの日に間に合うように発注していた。
全員が揃うと、あまりに当たり前にAちゃんと言うピースが、静かにはまったように感じた。
揃いの生地を使った8パターンのそれは、二年間の空白を全く感じさせなかった。
「もう一切 もう一切、振り返らずに歩き続けたい
まだまだ終わらないから」
歌い始めが彼女のソロに変更された。
東京ドームが揺れるほどざわめいた。
本当に嬉しかった。
帰ってきた。
この子は帰ってきた。
ファンの子の泣き声が聞こえる。
いつの間にか私まで泣いていた。
練習時間のこともあり、登場はグループとラストのみだったが、司会の二人がAちゃんを中央に引っ張り出して「お帰り竹本〜〜！！」とぐりぐりした。
メンバーたちはと言えば、色んな方面に、どうもどうもとぺこぺこしていた。
「ご心配おかけしてごめんなさい！
これから生まれ変わったつもりで頑張りますので、応援よろしくお願いします！！」
年が明けた。
三が日が明けるとすぐに会見を行った。
記憶の件も多少ぼやっとはさせたが、正直に、終始和やかに進んだ。
でも会見後、一人になったAちゃんは廊下でしゃがみこんでいた。
少し、泣いているようだった。
この子を皆が心配して、失う恐怖を感じて震えていた、その分だけ、彼女はこれからという不安を抱えて、生きていかなくてはならないのだ。
急に進んだ時の針。
取り戻さなくてはならない、膨大な数の事物。
想像するに難くなかった。
私は支えることしかできない。
それだからこそ、何処までも一緒に行こうと決めた。
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ゆうみ(プロフ) - みきさん» みきさん、コメントありがとうございます。ラストまでもう少し、お付き合いください！ (2020年1月20日 11時) (
レス) id: 23afaa0b1c (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます！まさか…章ちゃんではない可能性が…？！ハラハラドキドキしながら続きを楽しみにしています。 (2020年1月19日 5時) (レス) id: d5b4f7ed9e (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 初めまして。どの作品も読ませて頂いてます。まさかお相手が章ちゃんだったとは(*/∀＼*) 章ちゃん大好きなので嬉しいです！記憶も戻ってハッピーエンドになりますように。このお話の一話からもう一度読み返します！ (2020年1月8日 19時) (レス) id: d5b4f7ed9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年9月27日 5時
