71【黒】 ページ27
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「あ、よこやまさんじゃん。
へえA、よこやまさん呼んだんだあ」
高層マンションの、その部屋のインターホンを押すと、上がってくるように、と藤峰りかの声がした。
「上がって」と扉を開けたら藤峰りかは薄笑みを浮かべていて、俺はすぐに泣きそうな顔のAがいると思いこんでたからもっと不安になった。
「A、どこですか」
「この部屋で寝てる。私のね、安定剤飲ませたの。
そしたら、睡眠作用強い奴だから効いちゃって」
「何してはるんですか、」
「仕方ないんだって。
だって、ヒステリー起こして暴れるんだもん」
「………ともかく、連れて帰りますから」
「ねえ、ちょっと話しようよ、」
「は…？」
「ええ、よこやまさんだって、私と、話してみたかったんじゃないの？」
綺麗な顔が屈託なく微笑んでいた。
「悪気」の一欠片すら見えへんかった。
俺は勝手に廊下を戻り、寝室を開け、Aが布団に包まってるのを確認した。
ペディキュアの塗られた白い足が、布団から覗いていた。
俺は折れて、促されるままソファに座った。
植物が多くて、雑貨屋みたいなリビング。
毎日Aが世話してるんやろうか。
そんなことを考えた。
「コーヒーでも飲みます？」
「何飲まされるか分からへんので、結構です」
「そう？ …………何か聞きたいことある？」
「全部です、全部ですけど、…今は……。
これ、どういう状況なんですか」
「私、またやっちゃったの。」
「………また？」
「簡単に言えば、別れたみたいね」
「みたい、ってどういうことやねん」
思わず敬語が外れる。
さっきから感じてた、圧倒的な違和感は、この「無関係感」やった。
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ゆうみ(プロフ) - まーさんさん» 本当にありがとうございます！私もすごくお気に入りで自分でもたまに読み返します笑。最近あまり更新できなかったのでこれから少し頑張るつもりです。ぜひ読んでもらえればと思います。 (2019年10月25日 23時) (
レス) id: b00a6f057e (このIDを非表示/違反報告)
まーさん(プロフ) - はしめまして。この小説の全てが好みすぎて初めてコメントしました……！月並みな言葉しか書けませんがとにかく好きです！ってことを伝えたくて、、！ゆうみさんの小説全て好みなのでこれからも無理のない程度での更新楽しみにしてます！！ (2019年10月20日 19時) (レス) id: 880f5c4f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月18日 9時
