78【翠・緑】 ページ34
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「翠ちゃん。なんやの、ほんま。」
「仕方ないでしょ。
選ばれたのは、よこやまでした、よ。」
美味しそうな食事が運ばれてきても、おーくらは、不服そのものみたいなじとっとした顔を崩さなかった。
暗黒の４ヶ月の後、ついに別れたAちゃんが収まった先は、なんとよこやまさんだった。
当然、知らされた私達は驚天動地の大騒ぎとなるわけで。
よこやまさんが、メンバーと事務所に
『Aは、藤峰さんと色々あったけど別れた。
これからは俺が面倒みるから』
と、変な虫寄せ付けない宣言をし、Aちゃんは、藤峰りかの時の夢見る夢子ちゃん状態を、完全に解脱して
『彼女とか、そういう感じともちゃうねんけど
なんかまあ、よこやまさんは張り切ってるわ』
と、すっとぼけたようなことをぬかしていた。
私とむらかみさんの保護者コンビとしては、複雑ながらも大賛成、の応援ポジションを取ることになった。
この場合の「複雑ながらも応援」というのは、二人別々の意味である。
むらかみさんとしては
『メンバー同士というのは問題もあるが、ヨコやし
本人たちも、俺らも付き合いも長いし藤峰りかと比べたら、大歓迎。
むしろ身近だから、状況確認しやすい』
という趣旨である。
さすがオカン。
しかし私は違う。
『他のメンバーからすれば
「俺と付き合ってたのに元サヤはせずにそっちかよ」
ってなるから、更にややこしくなりそうだけど、個人個人は、他の人との関係なんか知らないし、よこやまさんは初期から「複数関係癖」を把握して受け入れていたので、よかったねAあいつよかマシ！』
という気持ちである。
誰も何も知らない。
私とAちゃんしか、知らないのだ。
同時進行というのも、メンバーというのも。
おーくら始め3人は、よこやまさんのことを藤峰りかの後に、突然出てきたと思っているはずなのだ。
これがどう作用するのか少し怖いが、今はあなたの新しい幸せに、祝福を贈りたい。
とまあ、これが今日までのことである。
「俺、プロポーズまでしてんねんで？」
「でも断られてんじゃん。しかもどんだけ前よ」
「割と最近のことやん」
「半年以上前でしょ。
その間に、あの子どんだけ色々あったと思ってんの？
Aちゃんにとっては1ヶ月が一年みたいなものだもん。
まあさ、ともかく振られてるんだから」
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ゆうみ(プロフ) - まーさんさん» 本当にありがとうございます！私もすごくお気に入りで自分でもたまに読み返します笑。最近あまり更新できなかったのでこれから少し頑張るつもりです。ぜひ読んでもらえればと思います。 (2019年10月25日 23時) (
レス) id: b00a6f057e (このIDを非表示/違反報告)
まーさん(プロフ) - はしめまして。この小説の全てが好みすぎて初めてコメントしました……！月並みな言葉しか書けませんがとにかく好きです！ってことを伝えたくて、、！ゆうみさんの小説全て好みなのでこれからも無理のない程度での更新楽しみにしてます！！ (2019年10月20日 19時) (レス) id: 880f5c4f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月18日 9時
