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「何やろ、りかさんの好きな方でええよ」
「じゃあ、行くまで内緒ね。予約しとく」
何を着ようか。
フェミニンな服を着ることが増えた。
白いレースのワンピースなんて今までの私なら、絶対に買わなかったし着なかった。
私だって背は低くないけど、りかさんに合わせて、ヒールを履こう。
胸元の真珠のネックレス。
短い髪を、少しでも可愛く見せるための飾りピン。
ジュエリーボックスの、小さな区切りに入る、一つ一つを見ていくと、章ちゃんにもらったピアスが幾つも目について、目線の中で見ないふりをした。
「…………あの、どうして、」
通されたフレンチレストランの個室には、先客が居た。
「結構Aとは久々？」
「そうですね、連絡先交換したのに全然返信くれなくて」
「そうなの」
「だから藤峰さんにお願いして」
「ね。」
「お二人はルームシェアなさってるんですよね」
「そうそう、私別れたばっかりでしょ。
色々してくれるのよ甲斐甲斐しく」
「結構面倒見の良いタイプなんですね」
「そうなの」
「藤峰さん、あの人まだ未練たらたらですよ」
「元旦那？」
「そうです。言ってました」
「言わせておけばいいの。
そういえばあなたそろそろでしょ、」
「はい、そろそろ□□に戻って」
「A、あの亡くなったお父様の跡を継ぐ決意をようやくしたのよこの人。
今はほら、叔父様でしたっけ、その方が取締役してらっしゃるけど」
意味が分からなかった。
「あの、どうしてあの方がいらっしゃったんですか」
無言でタクシーに乗り、着いた愛の城はすっかり色を失っていた。
「何って、一緒にご飯食べたいって、言われたから」
「りかさん、私に何をさせようとしてるんですか」
「ええ？別になんてことはないよ。
笑っちゃうけどあの人ね、あなたと結婚したいんですって。
嫌なら断ればいいけど、ちょっと面白いかなって。」
怒りとか哀しみとかの衝動が、喉まで、凄い勢いで上がった。
なんて言ったんだこの人は。
「何から……」
「ん？」
「……何から怒っていいか分からへんけど…
なんで、なんでりかさんが私のこと、あの人と結婚させようとしてるんですか」
「別にそんなに嫌なら、断ればいいじゃん」
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ゆうみ(プロフ) - まーさんさん» 本当にありがとうございます！私もすごくお気に入りで自分でもたまに読み返します笑。最近あまり更新できなかったのでこれから少し頑張るつもりです。ぜひ読んでもらえればと思います。 (2019年10月25日 23時) (
レス) id: b00a6f057e (このIDを非表示/違反報告)
まーさん(プロフ) - はしめまして。この小説の全てが好みすぎて初めてコメントしました……！月並みな言葉しか書けませんがとにかく好きです！ってことを伝えたくて、、！ゆうみさんの小説全て好みなのでこれからも無理のない程度での更新楽しみにしてます！！ (2019年10月20日 19時) (レス) id: 880f5c4f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月18日 9時
