僕の贖罪 ページ38
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…僕はもしかしたら1時間くらい泣いていたのかもしれない。
僕は泣き疲れ、ようやく身体を離し、またレイ子さんの顔を見た。
「……あの、僕、僕はどうしたら……」
「言えることはただ一つね。」
「……はい」
「波のように漂うの。
川に流されるように、まずは自分の気持ちを大切にするの。
そこからが大切なの。」
「僕は素直に生きたら駄目なんです。
それは、章ちゃんを傷つける」
「行動の話よ。喋る喋らないの問題じゃないの」
「それって、」
「したくないことはしなくてよい」
「え」
「そして、したいことをする。
自分の事だけを考えて。そういうことよ。」
「どういう、」
僕は問いかけたのに、その中身を分かっていた。
夜の事や。
直ぐに分かった。
僕は愛されるのが好きなだけの凡人で、別にそれに慣れていなかった。
「まずは、影を、何とかなさい」
「そんなこと、できません」
「あなた、欲しいんじゃないの？
美しき好きな人との未来が。」
殺し文句や、そう思う。
僕は章ちゃんのためやったら死ねる。
そもそもこの恋が叶わないから飛び降りた。
もう死んだ命なら、惜しくもない。
僕が欲しいのは安定と未来やから。
「でも、何とかって、どうしたら…」
「自分を信じればいいのよ。
あなたは特別で素晴らしい。
それに美しい顔を持っているのだから」
この人以外には誰にも言えへんことばかりや。
やから、この人に投げられてしまったらどうしようもない。
僕はどうすればええんやろう。
「影」を薄くするには、僕は何が出来る？
僕が傷つく手段が、僕にとって楽やった。
他人を傷つけるのが怖かったから。
周りを巻き込んだら、嫌われる。
しかも私は絶対に章ちゃんを傷つけたない。
僕が僕の意のまま振る舞って、誰も傷つけへん方法で、大倉くんの心を僕から消す。
そんなん無理やな。
早く、僕を嫌いになって欲しい。
僕はもう、大倉くんの好きな僕やない。
僕は独りが嫌いで、お喋りが好き。
期待している僕はもう居ない。
……もっと僕の「変化」を認識させるべきなのか。
あの人の好きな僕が死んだことを突き付けるべきや。
男の人は手に入らないものが好き。
追いかけられるから、相手が好きな時もある。
「僕、」
「Aくんの好きになさい」
僕は巧く頷けなかった。
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みき(プロフ) - お返事ありがとうございます！2もこれから読ませて頂きます！楽しみです！ (2020年8月19日 8時) (
レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - みきさん» 更新しました。応援を頂いて更に頑張ります！続編もよろしくお願いします！ (2020年8月17日 23時) (レス) id: 8ee4399846 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます！私の予想してなかった展開で、この先が楽しみです！ゆうみさんの挑戦、応援してます！ (2020年8月16日 17時) (レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - みきさん» 更新しました…！これから自分としては少し挑戦なので、コメントも楽しみにしています！ (2020年8月16日 11時) (レス) id: 8ee4399846 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 世利菜さん» コメントありがとうございます！ 読んで頂けて嬉しいです。これからも色々進んでいきますのでまた感想頂けたら嬉しいです！ (2020年8月16日 11時) (レス) id: 8ee4399846 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2020年5月29日 14時
