僕の身体とその中身 ページ32
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「…………」
「昔視た時には、あなたの魂はもっと我が強かったわ。
図太くて我儘なのに、誰しもを引き付けてしまう。
でも今は繊細で優しくて、丁寧。
それに、本当はしたたかなのに、それを見せない器用さがある。
あなた、あの星名さんじゃないでしょう。
男性の魂を持った、別人だわ。」
……見破られた。
ほんまの、超能力者や。
女の僕が、この事務所に居るから心は男、とか、そんなことを妄想した占いやない。
これは僕の今をしっかり表している。……どうしよう。
「私、未来は視えないの。
あと今考えてること。それは分からない。
でも魂には過去が刻まれるの。
それがぼんやり色とか気配になってオーラとして滲み出る。」
「じゃあ、全部……」
「ええ。分かるわ。
随分、心労重なって、この身体に来たのね。
あなたも、星名さんとして生きてきた。
でも私は、あなたの魂に刻まれたことだけを視られるから、あなたが理解していなかったり知らないことは私も分からないの。
私が出来るのはアドバイスだけ。」
少し、落胆する。
私の秘密を破るくらいなら、もっといろいろ分かるのかと思うていた。
しかし、柔らかい口調で白蓮さんは続ける。
「でも、ここの世界とそちらの世界は表裏一体だと思うわ。
安心なさい。私たちは分からないけれど
こっちの時間が進んでいる間はあちらは止まってると思うの。
向こうに残してきた身体や、女の自分の魂のことは
考えすぎない方がいいわ、あなた繊細だから。」
読心術は出来ない癖に、僕の心を読むように、白蓮さんは言葉を返した。
「それにしても、あなた、Aさん。お辛かったわね。」
「しょう…恋愛の事ですか」
「安田くんのことね。
そちらもだけれど、それに至った生い立ちというものがあるでしょう。」
……魂、なんて信じてない。
でもどうして分かるんや。
僕の、僕の生きてきた今までを。
これをいわれてしまったら、僕は信じるしかないじゃないか。
「あなたはご両親、家業やってらしたのね。
あの、神戸のホテルの。」
「はい、一応」
「御曹司ね。
でもご両親、お別れなさって、お父様に引き取られて…。
お母さまはあなたを引き取りたかったのだけど、あなた男の子だから跡取りとして、半ば強引にお父様が親権を取ってしまわれたのね。
それで、お母様とは絶縁状態になってしまって、悲しかったわね…。」
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みき(プロフ) - お返事ありがとうございます！2もこれから読ませて頂きます！楽しみです！ (2020年8月19日 8時) (
レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - みきさん» 更新しました。応援を頂いて更に頑張ります！続編もよろしくお願いします！ (2020年8月17日 23時) (レス) id: 8ee4399846 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます！私の予想してなかった展開で、この先が楽しみです！ゆうみさんの挑戦、応援してます！ (2020年8月16日 17時) (レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - みきさん» 更新しました…！これから自分としては少し挑戦なので、コメントも楽しみにしています！ (2020年8月16日 11時) (レス) id: 8ee4399846 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 世利菜さん» コメントありがとうございます！ 読んで頂けて嬉しいです。これからも色々進んでいきますのでまた感想頂けたら嬉しいです！ (2020年8月16日 11時) (レス) id: 8ee4399846 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2020年5月29日 14時
