恋人としての「僕」の話【青】 ページ25
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不思議や。
ただの、というと語弊があるけど、今まではただの後輩で、メンバーやったひとりと付き合うたりしてることに驚く。
元々綺麗な人やとは思うてた。
顔が綺麗で、自信があって、ワガママで。
でも素直になると、途端に違う人になった。
まあ、僕の想像してた通りの中身やったことには少し優越感もある。
前まではある意味、生きてる間はずっとカメラ前みたいな人やったから、今のAちゃんはきちんと切り替えが出来るっていう印象。
お仕事の時は僕より上手に「メンバー」になる。
そのことを前聞いたら、「慣れてるから」と返ってきた。
何だかよう分かれへん。
前の方が話さへんかったのに、今の方が掴めへん。
それにたまに夜泣いていることを、知っている。
僕は起きて慰めるべきやのは分かってたのに、それを寝た振りしながら伺った。
なぜか、押し殺した泣き声の発せられるその顔は、微笑んだままやから。
謎は多い。
でも楽しくて嬉しい。
この人の中にこんなにたくさんの感情があるなんて知らなかった。
みんなにこれを分かってほしいけど見せたくはない。
もうすぐ、2年。一緒に住んで1年。
僕はいろんなことを考え始めていた。
Aちゃんは勉強熱心で、家の事も得意。
今までは全然やらへんかったことばっかりやから面くらう。
ずっとキャラとして装ってたんかな？
でもそれにしては自然で、可笑しいような気がする。
その小さな違和感は、どれも嬉しいものばかり。
一番驚いたのは、多分夜の事かな。
Aちゃんは、いつもぎこちなく僕の頬に触れる。
元々そんなに、彼氏とかに依存しないタイプやのは知ってたから、まあ、あり得へんことではないんやろうけど。
「章ちゃんが近くに居ってくれるだけで、もう何か胸が苦しいくらい」
そう言って、そんな雰囲気になると、目を見るだけで、恥ずかしがる。
そんなものかと思うてたけど、でも、たまに凄く慣れたような目をする時がある。
僕にとってはどちらでも、どっちでも良いことやった。
今と未来が僕の手中にあるなら、それで。
テレビで、雑誌で見せる笑顔とは違う微笑みが僕の隣にある。
長い思春期を乗り越えて、僕のものになった。
ただ明るく、清く、澄み切った恋愛やった。
子どもみたいに信頼して、互いの「今まで」をよく知っていた。
やからこそ安心して甘え、抱きしめられる。
はじめての感覚で少し、くすぐったい。
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みき(プロフ) - お返事ありがとうございます！2もこれから読ませて頂きます！楽しみです！ (2020年8月19日 8時) (
レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - みきさん» 更新しました。応援を頂いて更に頑張ります！続編もよろしくお願いします！ (2020年8月17日 23時) (レス) id: 8ee4399846 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます！私の予想してなかった展開で、この先が楽しみです！ゆうみさんの挑戦、応援してます！ (2020年8月16日 17時) (レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - みきさん» 更新しました…！これから自分としては少し挑戦なので、コメントも楽しみにしています！ (2020年8月16日 11時) (レス) id: 8ee4399846 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 世利菜さん» コメントありがとうございます！ 読んで頂けて嬉しいです。これからも色々進んでいきますのでまた感想頂けたら嬉しいです！ (2020年8月16日 11時) (レス) id: 8ee4399846 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2020年5月29日 14時
