【6】宮野さん(女)はえいとでした【人妻編】 (ページ20)

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（8）変わらないであなたページ20

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前日に家族だけの食事会をしたので、披露宴の代わりと言っては何やけど近くのレストランで、エイトだけで集まった。

いつかの企画で、星野先生に買うてもらった服をここぞとばかり着てみたりして花嫁感を出す。

何気なくここが引退してから初スカートやったので、ドレスを脱いだ後、一目見ておーくらさんが『ようやくやわ、ほんまここまで長かった！』と廊下で、急に私を抱き上げてぐるぐるした。

びっくりして、その新婚ぽさに照れた。

その照れたことにも、照れた(？)

それが終わるのを見計らっていたんやろう

ミナがぱーっとやって来て

『うちのAちゃんよろしゅう頼んます。
なーんもでけへんけど、猫やと思うてください。
家に居るだけでええことにしてください』

といつものドヤ顔で、おーくらさんの肩を叩き、おーくらさんは、といえば

『そのつもりです』

と固い握手をしていた。

置いてけぼりである。

レストランでは、すばるくんと丸ちゃんが

『今日くらいええやん』

と珍しく同盟を組んで隣を交渉してきたので、しゃーないし許可した。

そんななのに時間が経つと、どんどん席移動して、結局一人ひとりと話をした。

いや、合コンかよ。

ほんまに楽しかった。

何もかも変わりない、私達やった。

良かった、そう思うた。

私が引退しても、奥さんとやらになってもこの人たちは変わらないで、同じ会話をしてくれた。
それが嬉しくて仕方なかった。

女装も板についたなあと、褒めるすばるくん。

やっと実感してるわと、しみじみしてやがる丸ちゃん。

何故か泣いてた信ちゃん。

「大倉によう頼んどいたから」と、妙にキリッとする横山くん。

嫁に出すなんて惜しかったと、悔しがってくれたどっくん。

そして、章ちゃん。

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